UPDATE Microsoftは米国時間7月5日、オープンソースソフトウェア分野で最も幅広く利用されているライセンスであるGNU General Public License(GPL)の新バージョンについて、関与を回避するための処置を講じてきた。
同社は以前からGPLに抗議しており、概して自社独自のプロプライエタリなソフトウェア開発手法の方を好んでいる。しかし、NovellのSUSE Linux Enterprise Serverサポートを受けられるクーポンを顧客に販売したり、顧客を特許侵害で訴えたりしないことを約束する提携をLinuxベンダーのNovellと11月に結んだことを受け、MicrosoftとGPLのかかわりは深まっている。
先々週リリースされたGPLバージョン3には、このような特許保護契約をGPLソフトウェアにとって有利にするための新条項が加わっている。しかしMicrosoftは、影響は受けないとして同ライセンスへの関与を避け続けている。
同社は声明のなかで、「MicrosoftはGPLv3ライセンスの当事者ではなく、その行動は、GPLv3契約者の立場を受け入れるものでも、当該ライセンスの法的義務を負うものでもないので、一切誤解しないでいただきたい。Microsoftはこの問題に関する疑念や法的議論を回避すべく、自社が顧客に配布するNovellのサポートクーポンでは、その所有者がNovellを含むいかなるベンダーからもGPLv3でライセンスされたコードの定期サポートおよびアップデートサービスを受けられないようにした」と述べた。
一方のNovellによると、ソフトウェアについては引き続きサポートするという。同社は声明のなかで「Microsoftの立場とは関係なく、Novellは、GPLv3でライセンスされたコンポーネントを含むフル機能搭載のSUSE Linux Enterprise Serverの配布について、責任を持って継続することを明確にしたい」と述べた。
Free Software Foundation(FSF)によると、Microsoftがどのように主張しようとも、その行動が同社とGPLv3のかかわり合いを示唆しているという。
同団体のライセンス遵守エンジニアBrett Smith氏は、「GPLv3がフリーソフトウェアのディストリビューター各社と結ぶ特許関連契約の障害にはならない、と彼らが真剣に考えているなら、なぜ彼らのクーポンはGPLv3でカバーされるプログラムをサポートしないのか?まるで私に話をしたかのようだ」と語っている。
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