ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)大手のMySpace.comは米国時間3月27日、「スパム王」を自称するSanford Wallace氏と同氏の関連会社に対するMySpace.comへのアクセス禁止命令を求める訴えを起こしたと発表した。
MySpaceの発表によると、同社は23日にロサンゼルスのカリフォルニア中央地区連邦地方裁判所に訴状を提出したという。同社は訴状の中で、Wallace氏が連邦法であるCan-Spam Actやカリフォルニア州の反スパム法や反フィッシング法など、複数の州法や連邦法に違反したと主張している。
MySpaceによると、Wallace氏は2006年10月にMySpaceでプロフィールに不正にアクセスする目的でフィッシング詐欺を開始したという。また同氏は、MySpace上で複数のプロフィール、グループ、フォーラムを作成し、大量のユーザーに迷惑な広告付きスパムメールを送りつけ、さらにMySpaceユーザーを同氏が運営する複数のウェブサイトに誘導したとされる。
MySpaceの最高セキュリティ責任者(CSO)であるHemanshu Nigam氏は、「われわれのサイトの会員にスパムメールを送りつけたり、フィッシング詐欺を働いたりする人には(サイトを)利用して欲しくない」と述べた。同社は、Wallace氏に対する金銭的損害賠償に加え、Wallace氏と同氏の関連会社のMySpaceサイトへの立ち入りを禁じる終局差し止め命令を求めている。賠償額については明記されていない。
Wallace氏を提訴したのは、MySpaceが初めてではない。同氏はこれまでに、連邦取引委員会(FTC)やAOL(当時:America Online)、Concentric Network Corp.といった企業と訴訟になっている。また2006年5月には、Wallace氏と同氏が運営するSmartbot.netが、不正な手段で得た408万9500ドルの利益を放棄するよう連邦判事に命じられた。
MySpaceは、他のインターネット企業と同様に、同社のサービスの不正使用を阻止するための措置を講じている。Fox Interactive Mediaの子会社であるMySpaceは、別のスパム王として知られるScott Richter氏も、スパムを禁じた州法や連邦法に違反したとして提訴した。
Wallace氏が経営しているとされ、MySpaceの訴状にも名前が挙がっているFeeble Minded Productionsと呼ばれる企業に接触を試みたが、連絡を取ることができなかった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したも のです。海外CNET Networksの記事へ
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