ラスベガス発--Microsoftは多様化するデジタルリビングすべてに対応した製品を提供したいと考えているようだ。
Microsoft会長Bill Gates氏は、当地で開幕したConsumer Electronics Show(CES)で毎年恒例となった基調演説を行った。同氏は、ホームサーバや小型エンターテインメントPC、そして、インターネットテレビのゲートウェイとなる「Xbox 360」用ソフトウェアを披露した。
会場であるVenetianに集まった約5000の聴衆に向かいGates氏は、2008年の基調講演にも戻ってくると述べて講演を開始した。同氏は2008年にMicrosoftを退任予定だ。
「それ以降は伝染病の話が主になり、招待されるか分からないので」とGates氏は自身の慈善事業について触れ、「もし招待されるなら嬉しく思う」と述べた。
Gates氏の講演は、Windows Vistaお披露目の場にもなった。同OSは11月には企業向けにリリースされたが、新型PCへの搭載や小売店での販売は1月末に予定されている。
基調講演では、白を基調とした印象的な丸いデザインのソニー製「Vaio Media Center PC」やLCDタッチスクリーン採用Hewlett-Packard(HP)製オールインワン型PCなど、Vista対応の新型PCが特に紹介された。東芝の新型タブレットPCも紹介されており、同PCはSideShowディスプレイを搭載しているため、メインディスプレイを閉じたままでも警告や通知を表示することができるようになっている。また、Medionの新しいウルトラモバイルPCも展示される予定だ。
「Windowsの強さは、常にそのエコシステムにある」とGates氏は述べた。
ホームサーバに関してMicrosoftは、映像、写真、楽曲をバックアップや保存するための中心的な存在として、複数の消費者向けデバイスが利用可能となると述べている。HPの「MediaSmart Server」などのこれらのデバイスは2007年内に発表され、「Windows Home Server」が採用される予定だ。同サーバソフトウェアは「Windows Server 2003」がベースだが、消費者向けにインターフェースを使いやすくしている、と同社では述べている。
Gates氏は、ホームサーバを使うことでPCやXbox、そしてZuneに保存されている情報を結びつけることができ、外出時でもアクセスが可能になると説明する。「今後重要度が増す分野だと考えている」(Gates氏)
これらのデバイスの価格は400ドル〜500ドルと予想され、ホームメディア管理用にHPなどのメーカーが発表しているストレージデバイスとほぼ同等である。HPはストレージ製品「Media Vault」を2機種販売しているが、価格は379ドル〜550ドルとなっている。
また、Gates氏は、Windows Vistaのハイエンド版であるUltimateエディションについても述べた。Microsoftは、価格の高い同エディションの販売を促進するため、「Ultimate Extras」と呼ばれる追加機能をいくつか提供している。
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