Apple Computerは米国時間10月18日、第4四半期(9月30日締め)の決算速報を発表した。数字はアナリストの予想を大幅に上回ったものの、ストックオプション付与問題の調査完了後に修正される可能性もあるとAppleは述べている。
MacとiPodの売り上げが30%以上も伸びたことが追い風となり、Appleは同四半期に48億4000万ドルの売上高と5億4600万ドル(1株当たり62セント)の純利益を計上した。前年同期は売上高が36億8000万ドル、利益が4億3000万ドル(1株当たり50セント)だった。
Thomson First Callでは、Appleが約47億ドルの売上高と1株当たり51セントの利益を計上すると予想していた。
Appleの最高経営責任者(CEO)Steve Jobs氏は声明で、「Appleは、今四半期の好調な決算で素晴らしい1年を締めくくった。2007年はApple史上、最もエキサイティングな新製品を出してゆく」と述べた。
しかし、同社が示した今四半期の見通しは、多くのアナリストの予想を下回る内容だった。同社は、2007会計年度第1四半期に売上高60億〜62億ドル、1株当たり利益70〜73セントを計上するとの予測を示した。Thomson First Callによると、アナリストらは64億5000万ドルの売上と77セントの1株当たり利益を予想していたという。
Appleではストックオプションのバックデート問題を調査中であるため、この決算内容も見直される可能性がある。同社はリリースで、「過去の決算を修正する可能性がある。それに伴い、今回の速報値も大幅に見直されるかもしれない」と注意を促している。
同社ではストックオプション付与問題の調査で新たな情報が明らかになったことを受け、元最高財務責任者(CFO)のFred Anderson氏が取締役を辞任している。またAppleによると、付与日が不正操作されていたケースを何件か認識していた。またJobs氏も、付与日が不正操作されていたケースを何件か認識していたことも明らかになった。同社は声明のなかで、「しかし、同氏はこの操作による利益を享受しておらず、会計上の影響も認識していなかった」と述べている。
Appleは第4四半期に、前年同期比35%増となる870万台のiPodと、前年同期比30%増となる161万台のMacを販売したという。デスクトップは前年比4%増にとどまったが、ノートPCの売上はMacBookが初めて四半期を通して売られたことが追い風となり、56%の大幅増となった。
iTunes StoreをはじめとするiPod以外の音楽関連製品やサービスの売り上げは4億5200万ドルだった。これは前年同期より71%多いものの、前四半期より1%少ない数字である。周辺機器などの各種ハードウェアの売り上げは2億9700万ドルで1年前とほぼ同じだったが、前四半期より26%増えた。ソフトウェアやサービスなどの売り上げは、前年比7%増、前四半期比1%増の3億1600万ドルだった。
Appleの小売店舗は前年同期比41%増、前四半期比31%増の9億3600万ドルの売上を計上した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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