DivXは米国時間9月22日に新規株式公開(IPO)を実施した。取引初日の終値は18ドル70セントで、株価は一時19ドル50セントまで上昇した。
DivXは、910万株を1株あたり16ドルで売り出した。したがって、この終値は株価が16.9%上昇したことを示している。最近まで、DivXは自社株式の公募価格を12ドルから14ドルにすると表明していた。1株あたり12ドルという価格からすれば、初日の終値は50%以上も高い。
DivXの動画圧縮技術は、DVD並みの画質を維持しつつ、これまでのMPEG-2ファイルに比べて10倍の圧縮率を誇る。そのため、1本の映画をノーカットで1枚のCDに収めたり、8本の映画を1枚のDVDに収めたりできる。DivX認証を取得した機器は、これまでに5000万台以上が販売されている。
DivXの2006年上半期の売り上げは2720万ドルに達し、純利益は590万ドルだった。2005年は、年間の売り上げが2930万ドル、純利益が230万ドルだった。
DivXは、音声ファイルの標準形式として人気の高いMP3が音楽の世界で果たした役割を、動画の世界で果たしている。DivXの圧縮技術を利用すれば、誰もがコピー防止を施した動画を作成したり、再生したりできる。また、ファイルサイズが小さいため、手軽にインターネットで配信し、さまざまな機器で再生可能だ。
映画会社は当初、消費者がDivXのソフトウェアを使って著作権のある動画を交換していると非難していた。そこで、DivXは著作権保護技術を新たに導入した。その結果、家電メーカーがDivXのソフトウェアを自社製品にバンドルして、消費者がDivX形式で圧縮された動画を再生できるようにしたほか、映画会社もDivXと組むようになっている。DivXの当面の目標は、映画会社がウェブ上で映画を配信するのに、DivXのソフトウェアを利用するようにしてもらうことだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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