IBMが米国時間8月1日、Advanced Micro Devices(AMD)との提携を拡大し、Opteronプロセッサを採用したサーバのラインアップを追加すると発表した。
IBMはこれにより、Hewlett-Packard(HP)やSun Microsystems、Dellに対抗するための強力な品揃えを確保する構えだ。また、Intelが失ったマーケットシェアを回復しようと懸命の努力をするなか、AMDも強力な味方を得ることになる。IBMとAMDの提携強化については、CNET News.comが7月に報じていた。
IBMのサーバグループを率いるBill Zeitler氏と、AMDの最高経営責任者(CEO)Hector Ruiz氏は、ニューヨークで開催中のイベントで今回の提携強化を発表した。IBMによると、新しいサーバは3カ月以内に出荷される見通しで、価格については、AMDがOpteronの新モデル「Rev F」を発表してから明らかにする意向という。カリフォルニア州サンフランシスコで開催されるLinuxWorld Conference and Expoの事情に詳しい情報筋によると、Rev Fは同イベントで8月15日に発表されるという。
IBMは既に、高性能の技術計算(High Performance Technical Computing:HPTC)分野向けのサーバのほか、デュアルプロセッサブレードサーバでもAMDの製品を採用している。
ここのところ、AMDの快進撃が続いている。2003年4月にOpteronを発表した同社は、ライバルのIntelが牛耳っていたx86サーバ市場の勢力図を塗り替えてきた。AMDはメモリの高速化や通信サブシステムの改善、64ビットアーキテクチャの採用などによって、消費電力の効率化を実現し、現在ではx86サーバ市場で25.9%のマーケットシェアを確保している。
Intelも、64ビットのItaniumプロセッサを開発したが、このチップはPentiumやOpteronなどのx86チップ向けに設計されたソフトウェアを低速なエミュレーションモードでしか、動かすことができなかった。64ビットチップとは本来、32ビットモデルよ広大なアドレス空間にデータをロードすることで、高いパフォーマンスが得られるというものである。IBMがAMDに歩み寄ったのは、AMDチップがもつ互換性と強力な技術に魅力を感じたからだったとZeitler氏は述べた。
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