米国の映画、音楽の業界団体は米国時間4月27日、大学のコンピュータネットワーク上で行われている海賊行為の阻止に向けた最新の計画を明らかにした。
全米レコード協会(RIAA)と全米映画協会(MPAA)は、計画に着手するために、25州40大学の学長に書簡を送付し、各大学のローカルエリアネットワーク(LAN)上で行われている海賊行為の現状について報告するとともに、それらの行為を阻止するための対策を早急に講じるよう要請した。
両組織によると、最近学生らが、音楽ファイルの送受信を公共のインターネット上では行わず、Direct Connect(DC++)、MyTunes、OurTunesといったプログラムを使って、大学のLAN内で行うケースが増えているという。
両団体の発表によると、大学内のLANを使えば、違法なファイル交換を行っても、通常のインターネット上でそのような行為を行った場合に生じる結果を回避できるため、学生らにとっては魅力的な方法なのだという。
MPAAの広報担当のGayle Osterberg氏は、「大学内で行われている海賊行為についてはかなり以前から懸念を抱いている。われわれは、学生らに警告するために、各大学と連携して数多くの取り組みを積極的に進めてきた」と述べ、さらに「(大学内LANを使った違法なファイル交換という)特別な傾向は比較的最近の現象だ。この問題は深刻さを増しつつある。われわれは海賊行為の全ての手段を把握するためにあらゆる分野に取り組んでおり、同時に対策も講じている」と語った。
そのようなわけで、MPAAとRIAAは、カリフォルニア、ニューヨーク、オハイオ、イリノイ、マサチューセッツ、ペンシルベニアといった州の大学の学長宛てに書簡を送付した。その中で、両団体は学長らに対し、学生らが大学のLANを使って違法なファイル交換を行っている現状を把握するとともに、必要な場合は音楽や映画といった著作物の窃盗を阻止するための対策を講じるよう求めた。
Osterberg氏によると、(MPAAとRIAAの)両団体は、あらゆる種類の違法なファイル交換に対処し、それらの阻止に向け積極的に取り組む必要性を認識しているという。
Osterberg氏は、「人々が(違法なファイル交換を)始めるきっかけは様々だろう」と述べ、「だからこそ、教育やアウトリーチ(な計画)を実施する際には多面的なアプローチを取ることが重要だ」と付け加えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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