マサチューセッツ工科大学(MIT)のMedia Labは米国時間2月15日、Nicholas Negroponteが100ドルノートPCへの取り組みに集中するため、Media Lab理事長の職を辞したことを発表した。また、Media Labは、新たなディレクターとして、起業家として知られるFrank Mossを任命した。
1985年にMedia Labを立ち上げた共同創設者の1人であるNegroponteが退任したのは、低価格ノートPCの開発に取り組む「One Laptop Per Child」という非営利活動に専念するためだという。
Negroponteは2005年9月に、100ドルのゼンマイ駆動式ノートPCの仕様を公開している。このPCは、途上国の子どもの教育環境を改善するために開発されたもので、同計画は国連の支援を取り付けている。
同研究所のディレクターであるWalter Benderも、MITの職を2年間離れて、One Laptop Per Childにおけるソフトウェアおよびコンテンツ開発にプレジデントとして加わることになっている。
Benderの後任となるMossは、Tivoli SystemsとBowstreetの2社のソフトウェア企業を設立した人物だ。両社はIBMに買収されている。またMossは、ボストン近郊のバイオテクノロジー企業で数年間働いていたこともある。
MITによれば、今回の人事異動は2月1日に発令されている。
MITのプレジデントSusan Hockfieldは、Mossの他分野における経験は、Media Labでの業務にもうまく応用されるだろうと話している。
「コンピュータやライフサイエンス、人間の能力向上といった分野に対するMossの関心は、Media Labのビジョンにぴったり合致している。またMITは、科学や工学ばかりでなく、人文科学や芸術といった分野をも巻き込んだ特色ある共同研究を進めているが、ここにもMossの資質は適合するだろう」と、Hockfieldは声明の中で述べた。
Media Labは、ウェアラブルコンピュータからメッシュネットワークに至る、広範な研究分野と技術利用に取り組んでいる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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