連邦特許審査官が、Microsoftが主張していたWindowsのファイル管理システムに関する2件の特許の正当性を最終的に認めた。
Microsoftは米国時間1月10日、今回の裁定について発表し、同特許をめぐって2年間続いた騒動に決着をつけた。同特許に関しては、米国特許商標庁がMicrosoftの訴えを退ける一時裁定を下していたが、これが覆された格好になる。最後に一時裁定が下されたのは、2005年10月だった。
審査官は、Microsoftが先週起こした訴えに対し、同社のFAT(File Allocation Table)ファイルシステムは事実上「新規性および非自明性を示す」ものであり、特許を受けるための要件を備えると結論した。Microsoftの関係者によれば、同庁は現在、本裁定が最終的に有効であることを示す「再審査特許証明書」を発行しているところだという。
ファイルの保管に一般的に用いられるFATファイルシステムは、本来Windowsのために開発されたものだが、デジタルカメラなどの機器のリムーバブルフラッシュメモリでも採用されている。また、一部のLinuxおよびUnix関連製品では、Windowsとデータを交換するために同システムが利用されている。
2004年4月、「Public Patent Foundation」という公益団体がFATシステムに関する2件の特許を再審査するよう求め、特許庁はこれに応じた。
同団体は、同ファイルフォーマットを初めて考案したのがMicrosoftではないことを示す「先行技術」が存在していると申し立てていた。
同団体はまた、MicrosoftがLinuxを販売/サポートする企業から同技術の使用料を徴収するようになれば、無料ソフトウェアコミュニティに脅威が及ぶおそれがあると、懸念を表明していた。Free Software FoundationのGNU General Public License(GPL)の下では、使用料の支払いが必要な特許技術が含まれているLinuxは配布できないことになっている。
Microsoftは過去の言動から、同ファイルフォーマットをライセンス化する可能性があると考えられている。2003年12月には、同社はフラッシュメモリベンダーLexar Mediaとそうした契約を結んだことを明らかにしている。
特許庁による今回の裁定の前には、Microsoftに不利な、法的拘束力のない裁定が数度にわたり下されていた。審査官は2004年9月に同特許を却下する通知を出し、その約1年後、再び同様の裁定を下した。
この間、Microsoftは一貫して、同特許の正当性が認められることを確信していると述べてきた。Microsoftのビジネス開発部門ディレクターDavid Kaeferは10日、同社が特許庁の最終裁定に「大変満足している」と話した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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