ワシントン発--Microsoft会長のBill Gateは米国時間14日、当地のハワード大学で講演を行った。同氏は、講堂を埋め尽くした聴衆に向かい「Magic of Software(ソフトウェアの魔法)」について語り、未来の発展は現在の大学生の力次第だと述べた。
「次の10年間は、過去30年間以上に大きく世界が変わるだろう」と、Gatesは600人を超える学生と教授陣を前にそう語ったが、19歳のときにハーバード大学を退学して仲間と設立したMicrosoftが、今年創業30周年を迎えたことには直接触れなかった。
「The Impact and Opportunity of Technology: Why Computer Science? Why now? (技術の影響力と可能性。なぜ、今、コンピュータ科学なのか?)」と銘打った今回の講演は、Gatesの3日間にわたる大学めぐりを締めくくるものだった。同氏はほかに、コロンビア大学、プリンストン大学、ミシガン大学、ウィスコンシン大学、そしてカナダ・オンタリオ州のウォータールー大学で講演を行った。
Gateはこれまでにも、減少の一途をたどるコンピュータ科学専攻の学生数を増やす必要があると訴えてきており、今回の講演でもこのメッセージを繰り返した。同氏は今年春にも、技術系に強い大学5校において1時間の講演を行っていた。
ハワード大学にはGatesの財団から奨学金を受けている学生が73人いる。今回の同氏の訪問には、求人と商品宣伝という両方の側面があった。
同氏は、ヒット中のインディーズ映画「Napoleon Dynamite」の主人公を模した人物が登場する求人ビデオを見せて、会場から笑いをとった。また、発表間近のゲーム機「XBox 360」や3次元表示機能つきデジタル写真アルバムプログラムなど、Microsoftが開発したツールのデモを連続して行った際に、会場からは、何度も感嘆の声が上がった。
「これ以上に面白いことはほかにない」とGatesはソフトウェア開発という仕事についてそう述べた。「Microsoftでは、最良かつ最も聡明な学生を採用し、これらのプロジェクトに携わらせる必要があると考えている」(Gates)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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