Ina Fried(CNET News.com)
2005/09/05 12:00
MicrosoftのCEO(最高経営責任者)Steve Ballmerは、ある上級エンジニアから「Microsoftを退職してGoogleに入社する」と聞かされて激怒し、椅子を投げつけ、激しい口調でGoogleの「抹殺」を誓ったという。米国時間2日に公開された裁判資料から明らかになった。
この話は、ワシントン州の法廷に提出された資料のなかで明らかにされたもので、MicrosoftとGoogleが繰り広げる幹部移籍をめぐる戦いの最新のエピソードだ。7月にMicrosoft幹部のKai-Fu LeeがGoogleに転職したことをきっかけに始まった両社のこの戦いは、その後激しさを増してきている。
Microsoftのシニアエンジニアで、2004年11月にやはりGoogleに転職したMark Lucovskyは、2日に公開された宣誓陳述書のなかで、同氏がBallmerにGoogleへの転職を打ち明けたときのBallmerの反応を詳細に述べている。
「話の途中で、 Ballmer氏は『まさかGoogleではないだろうね』と口にした」とLucovoskyは述べ、それに対し同氏はGoogleに転職することを伝えたという。
「Ballmer氏はそのとき、椅子を手に取り部屋の反対側に向けて投げつけた。椅子はそこにあったテーブルに当たった」(Lucovosky)。Ballmerはその後、 GoogleのCEO、Eric Schmidtを激しく非難し始めたという。「あいつを業界から葬ってやる。その程度のことは前にもやったことがある。何度でもやってやる。Googleを抹殺してやる」(Ballmer)。
SchmidtはSun Microsystemsに在籍したことがあり、NovellではCEOを務めていた。
2日の夜、BallmerはLucovskyの証言に異論を唱える声明を発表した。「われわれが昨年11月に行った会話に関するMark Lucovskyの答弁は、事実をはなはだしく誇張したものだ。Markが転職を判断したことに失望し、私は翻意を強く迫った。しかし、彼による会話の説明内容は正確なものではない」(Ballmer)
Lukovskyの証言以前にも、GoogleとMicrosoftは、GoogleによるLee引き抜きをめぐって激しい非難合戦を繰り返している。Googleによると、Microsoftは社員を脅してGoogleから遠ざけているという。
Googleは2日に公開された提出書類のなかで、裁判開始前に同社へのLeeの入社を認めるなら、Leeは「Microsoftの提案した仮命令にある分野に関連する作業は、直接および間接的を問わず一切行わない。だが裁判が始まれば、中国に製品開発センターを開設し、スタッフにはMicrosoft以外の人材を充てる」つもりであることも明らかにした。
一方、Microsoftは同じく2日に公開された別の裁判資料のなかで、Kai-Fu LeeがGoogleの幹部らに送信した電子メールについても述べている。これは、LeeがGoogleで中国進出の責任者になり、雇用契約に違反しようとしていたことを裏付けるものだという。
提出書類によると、Leeは5月7日付でGoogleのCEOに電子メールを送信し、Googleが中国に拠点を開設する予定を耳にしたこと、ならびに詳しい話を聞くことに関心があることを伝えたという。Leeはその電子メールのなかで、「Microsoftのバイスプレジデントで、Googleとかなり関係の深い分野の仕事をしている」と自分を紹介したという。
Microsoftは、Leeがその電子メールのなかに自身の職歴へのリンクを張り、Googleがこれを根拠に、Leeの仕事はGoogleで携わる仕事と直接関連しない、と主張したことも指摘した。
さらに、この提出書類のなかで、Googleが提案しているLeeの報酬も初めて明らかにされた。Microsoftによると、Googleは「250万ドルの現金による『契約時賞与』と、1年後に支払う150万ドルの現金を含めて1000万ドルを越える報酬の支払いに同意している。これは「Google社内でも『前代未聞』の内容」だという。
この書類は、Microsoftによる主張の一部で、LeeがGoogleでMicrosoft在職時の内容と競合する職種に就くことを裁判開始まで禁じる仮命令の交付を判事に求めた理由について説明したもの。差し止め請求に関する審問は、ワシントン州シアトルにあるキング郡高等裁判所で6日に行われる。この審問を担当する判事は、6日の審問までLeeがGoogleで当該作業を行うことを禁じる、というMicrosoftの一時差し止め要請を既に認めている。
GoogleがLee獲得に乗りだしたことで、最大のライバルとして激しくしのぎを削る両社の間ではすぐに法廷闘争が勃発した。Googleは7月19日、中国に新たに開設する研究センターの責任者としてLeeを獲得したことを発表した。Microsoftはこれに対し、即座に提訴に踏みきり、この措置を阻止する動きに出た。
Googleも、Microsoftとの契約無効を求めてカリフォルニア州の裁判所に逆提訴した。この裁判は、カリフォルニア州サンノゼの連邦裁判所に移されている。
Microsoftによる仮差し止めの請求はしばらく前に出されたものだが、2日になって初めて公開された。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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