中国市場でビジネスを拡大するIntelの動きにあわせて、Intel Capitalは同国の企業を対象とする2億ドルのベンチャーファンドを設立した。
この基金は当初、移動体通信、家電向けのブロードバンドアプリケーション、半導体設計などの分野の企業に投資を行いながら、徐々に対象の範囲を拡大していくという。Intelは、投資先の企業が中国国内で関連技術の採用に弾みをつけるとともに、自らその技術を輸出するようになることも期待している。
Intel Capitalは現在世界有数のVC企業だ。同社は、新興企業への投資からリターンを狙いつつも、コンピュータの利用目的や方法を拡大する可能性のある企業を一気に立ち上げることを主な目標にしている。同社は、Itaniumプロセッサや家電製品の応用に特化した企業を支援するための専用のファンドを設けたこともあった。
Intel Capitalは、金銭面でのリターンを主な目標としていないため、数多くの投資を行っており、昨年度の投資件数はあわせて110件に上った。また、このうちの約40%は米国外の企業が対象だった。
「6、7年前の対外投資実績はほぼゼロだった」と、Intel CapitalポートフォリオマーケティングディレクターのMichael Alelesは述べている。
同社は中国で多数の投資を行ってきたが、その実績からは可能性と落とし穴の両方が見て取れる。成功例として挙げられるのは、電気通信ソフトウェアを開発するAsiaInfo Holdingsや教育ソフトを手掛けるChinacast Communicationsだ。
先ごろ、Intel Capitalバイスプレジデントを退任したClaude Legliseは、失敗例として、同社の資金を得たある企業の最高経営責任者がそれを家屋や他の私物に流用した例を挙げた。また別の投資先では、Intel Capitalからの資金を隠すためのペーパーカンパニーの設立にこの資金を使ったという。
米国の株式市場に上場する中国企業の数は、過去2年にわたって増加を続けているが、ただし結果のほうはまちまちだ。たとえば、オンラインゲーム開発元のShanda Interactiveでは、上場時に11ドルだった株価が39ドルまで跳ね上がり、成長率でGoogleの株価を上回っている。これと対照的なのがSMICで、米国のVC資金から1億ドル以上を調達したが、株価は横ばいのままだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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