ソニーの取締役会は、同グループの新しい最高経営責任者(CEO)兼取締役会議長に、英国生まれのHoward Stringer副会長を選出しようとしている。
ソニー関係者は、米国時間6日にThe New York Timesのウェブサイトに掲載された報道の内容を認め、最終的な決定は6月に予定される株主投票後になると述べた。Stringerは出井伸之会長の後任として、同社初の外国人リーダーとなる。
今回の経営陣の交代は、ソニーや他の家電メーカーがとりわけ厳しい局面を迎えているなかで行われることになる。家電市場では、中国メーカーからの挑戦や競争の激化によって利幅が減少し、淘汰が進みつつある。
ソニーの関係者によると、同社ナンバー2の安藤国威社長も出井会長とともに退任し、代わって中鉢良治副社長が社長に就任するという。同社は、他の経営陣交代についてはコメントを差し控えたが、今後ほかにも交代があるとした。
ソニーは代々日本人をトップに起用してきたことから、Stringerの選出は予想外の人事といえる。出井会長の後任としては、大成功を収めたPlayStationの生みの親として知られる久夛良木健副社長や安藤社長が有力とみられていた。
StringerがCEOに就けば、ソニーの家電部門とエンターテインメント部門との協力関係がさらに深まることになる。同社はこれまで自社がエンターテインメント業界と家電業界の双方で有力なポジションにつけていることを利用しようとしてきた。しかし、この戦略はいまのところあまり芳しい成果を挙げていない。
Stringerはこの戦略をさらに推し進めるとみられる。
同氏は先ごろ行われたCNET News.comとのインタビューのなかで、変化のスピードを加速させなくてはならないと主張していた。
「コンテンツがなければ、ほとんどのデバイスはゴミに過ぎない」と同氏はこのインタビューのなかで述べていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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