携帯端末メーカーのPalmOneが、5月28日締めの第4四半期決算を発表した。スマートフォンの需要拡大によって売上が増して年間損失額が減り、四半期の業績は黒字に転換した。
PalmOneは米国時間21日、第4四半期の売上が2億6730万ドルだったことを明かした。なお、前年同期は2億1710万ドルだった。利益は、前年同期に1500万ドル(1株当たり51セント)の損失を計上していたのに対し、今期は1330万ドル(1株当たり27セント)の利益を計上した。
会計年度を通してみると、売上が昨年度は8億3760万ドルだったのに対し、今年度は9億4970万ドルに増加した。また同社は、昨年度に4億4260万ドル(1株当たり15ドル23セント)の損失を計上したのに対し、今年度の損失額は2180万ドル(1株当たり55セント)だった。
無形資産の償却や株式延べ払いによる報酬、リストラ費用を除くと、同四半期の利益は(1株当たり32セント)だった。なお、前年同期は820万ドル(1株当たり28セント)の純損失を計上していた。年間では、負債額を除くと、800万ドル(1株当たり19セント)の利益になる。昨年は、5560万ドル(1株当たり1ドル91セント)の損失を計上していた。
アナリストらは第4四半期には1株当たり13セントの利益を計上し、年間では1株当たり20セントの損失を計上するものと予測していた。調査会社First Callによると、アナリストの予測は一般会計原則(GAAP:Generally Accepted Accounting Principles)に従って算出されたものではなく、負債額も計算に含まれているという。
PalmOneの最高経営責任者(CEO)は、会計年度の最後に好調な決算を迎えられたのは消費者の需要増のおかげだとしている。PalmOneのCEOであるTodd Bradleyは声明の中で、「われわれは同四半期に黒字を達成し、携帯端末機やスマートフォン製品に対する需要も好調に推移している」と述べている。
携帯端末が売上の約72%を占め、スマートフォンは28%だった。同社では、次期会計年度末にはこの比率がおよそ半々になると期待している。
スマートフォンの方が携帯端末より売上高に貢献し、利幅も大きい。PDAと携帯電話がコンビになったPalmOneのTreo 600が同社の稼ぎ頭になっているが、同デバイスのディスプレイ不足によって供給量は制限されている。Bradleyは、別のサプライヤーを見つけたが、同四半期も終わりの時だった、と話す。同氏は、新しいサプライヤーの効果は次四半期に現れる、と話している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」