英Vodafone Group Plcは5月25日、ボーダフォンホールディングス(ボーダフォンHD)およびボーダフォンの株式買付を行うと発表した。公開買付終了後、ボーダフォンHDは東京証券取引所と大阪証券取引所において上場廃止となる。また、ボーダフォンHDとボーダフォンが10月1日をもって合併することも明らかにされた。
Vodafone Groupは現在、ボーダフォンHDの株式の66.7%を保有している。また、ボーダフォンに関しては、Vodafone GroupとボーダフォンHD合計で69.74%を保有している。Vodafone Groupは各国の子会社の持分を高める戦略を取っており、今回の株式買付もこの戦略に基づくものだ。
ボーダフォンHDとボーダフォンの株式を100%取得した場合、買付総額は約5130億円となる。これらは現金で支払われる予定。ボーダフォンHDの買付期間は6月8日頃から20日間。公開買付価格は1株当たり30万円で、5月24日までの3カ月間の平均終値に20%のプレミアムを付けた金額となる。
Vodafone Groupのビル・モロー氏は「ボーダフォンは収益ベースでVodafone Group最大の子会社であり、今回の株式買付は日本において長期にわたり、確固たる事業基盤を構築していくコミットメントだ」とした。
ボーダフォンHDとボーダフォンの合併については、ボーダフォンの株式1株につきボーダフォンHDの株式7.5898株の割合で新株を割り当てる。存続会社はボーダフォンHDとなるが、合併完了後、社名をボーダフォンに変更するという。
ボーダフォンHDはもともと日本テレコムホールディングスという名称だったが、固定通信事業の日本テレコムをリップルウッドに売却したことに伴い、社名を変更していた。今回の合併によって組織体制を簡素化し、経営効率を上げるとしている。
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