オンライン広告会社DoubleClickは米国時間17日、検索エンジンマーケティングを専門に手掛けるPerformicsを5800万ドルの現金で買収したことを明らかにした。これにより、急成長を遂げるこの分野でのビジネス拡大を目指す。
ニューヨークに本社を置くDoubleClickは、ウェブ広告や電子メールによる販促プロモーションを管理、追跡、提供する技術を販売している。同社は、シカゴを拠点とするPerformicsを獲得することで、広告主向けに、検索エンジンを使ったマーケティングキャンペーンの管理ツールを提供できることになる。検索エンジンマーケティングは、2004年には21億ドル規模の市場になると期待される分野だ。さらに、同社はPerformicsの技術を利用し、アフィリエイト・マーケティングキャンペーンを分析するソフトウェアも提供する予定だ。
この買収の条件として、DoubleClickはPerformicsの売り上げに基づき、最高700万ドルまでの追加金額を支払うとされている。いくつかの条件が整えば、この買収は6月中頃までに完了する予定だ。
DoubleClickは今年に入ってから、検索エンジンマーケティング用のツールを導入することを公の場で明らかにしており、今回の買収は予想外のものではなかった。DoubleClickはオンラインマーケティング技術を提供する有力企業のひとつだが、収益性の高い検索エンジンプロモーション用ソフトウェア市場ではこれまでほとんどビジネスを行っていなかった。
Performicsの買収によって、DoubleClickは、検索エンジンを使って多数の広告キャンペーンを展開する大規模広告主の抱える、作業単純化のニーズを満たすソフトウェアを提供できるようになる。通常マーケティング担当者は、GoogleやYahooのような検索エンジンで、特定キーワードを検索した際の結果表示に自社の広告が掲載されるよう、何百、何千ものキーワードの入札を行う。入札額や特定のキーワードの効果を追跡することは、Performicsのソフトウェアが最も得意とするところだ。
両社によると、買収が完了した時点で、DoubleClickは「DART Search」という新製品を提供するが、これはマーケッター向けの既存の広告マネージメントおよびレポーティングツールに統合される予定だという。また、両社はそれぞれの管理ツールも統合することになっているが、これにより互いの得意先と取り引きができるようになる。Performicsの製品は、America OnlineやEddie Bauer、Motorolaをはじめとする約200社で採用されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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