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MIT、シリコンに代わるトランジスタ技術を発表へ

2006/12/11 13:11
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 マサチューセッツ工科大学(MIT)のエンジニアらは今週、iPodや携帯電話を超える小型電子デバイスの新たな開発につながると期待されるトランジスタ技術の研究結果を公表する計画だ。

 MITのエンジニアらは、iPod、携帯電話、家電製品などの小型デバイスに不可欠なシリコントランジスタは、サイズとパフォーマンスの面で今後10〜15年以内に壁に突き当たる、との予測を示している。そこで同校などでは、シリコンの伝導速度を確実に上回ることが期待される新しい複合材料の研究が進められている。

 InGaAs(インジウムガリウムヒ砒素)はこのような素材の1つで、電子の移動速度がシリコンの数倍に達する。MITのMicrosystems Technology Laboratories(MTL)は先ごろ、最新シリコンデバイスの2.5倍の電流が流れるInGaAs製トランジスタのデモを行っている。このトランジスタの長さは、わずか60ナノメートルとなっている。

 この素材を使うメリットとしては、情報処理の高速化とデバイスの小型化につながる可能性が挙げられる。

 電子エンジニアリングとコンピュータサイエンスの教授でMTL研究員のJesus del Alamo氏は、「電話、ノートPC、iPod、自動車、キッチンなどで、われわれは1人当たり毎日数十億という数のトランジスタの恩恵に授かっている」と述べている。

 同氏は声明のなかで、「われわれは、デバイスの小型化が進むなかでもパフォーマンスの向上を維持できる新しいトランジスタ用半導体素材を研究している」と述べた。

 MITの研究結果は、米国時間12月11日に開催されるIEEE International Electron Devices Meetingで発表される。

 このトランジスタ技術はまだ登場したばかりで、研究者はいくつかの課題を克服しなくてはならない。たとえば、InGaAsはシリコンより破損する頻度が高く、トランジスタの大量生産は困難になるかもしれない。それでも、del Alamo氏は今後2年以内にはInGaAs製の超小型デバイスのプロトタイプが開発されるものと見ている。

 同研究所のスポンサーの1社であるIntelも研究結果に勇気付けられている。

 Intelのシニアフェローでトランジスタ研究およびナノテクノロジのディレクターRobert Chau氏は声明のなかで、「del Alamo教授の研究チームがデモをした60ナノメートルのInGaAs量子井戸トランジスタは、低電圧(例:0.5ボルト)で素晴らしい結果を示しており、研究の過程における極めて重要なマイルストーンとなっている」と述べた。

InGaAsトランジスタ(上部) 上部から撮影したInGaAsトランジスタ
提供:Jesus del Alamo(MIT)

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ

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