「Second Life」初のビジネスコンサルタントを目指して - (page 2)

文:Daniel Terdiman(CNET News.com) 翻訳校正:緒方亮、藤原聡美、福岡洋一2006年08月21日 23時14分

 「まだでき上がっていない国、まだ形成中の経済の中でのビジネスだ」とCiroula氏は話し、「Second Life」のある女性実業家から最近、組織を運営していく難しさについて聞いたという話を紹介した。「その実業家は、水曜日(『Second Life』を運営するLinden Labがメンテナンスのためにこのバーチャルワールドを一時閉鎖する日)ごとにハリケーンがやってきて事業ができなくなるような『土地』で仕事をするとは、夢にも思っていなかった。つまり、『Second Life』の環境は変わりやすく、まだ落ち着いていない」(Ciroula氏)

 「Second Life」のコミュニティには、Ciroula氏のアイデアを素晴らしいと考える人もいる。

 「『Second Life』は、事業を起こすのはこれが初めてという人たちの小さな企業であふれている」と話すのは、Electric Sheepの営業開発担当バイスプレジデントであるGiff Constable氏だ。同氏は、Ciroula氏の計画の詳細を知りたいとつけ加え、「小規模な企業を助けるためのインフラが整備されていない」と語った。

 また、Constable氏によると、「Second Life」の実業家に実務上の問題に対処する手段を提供すれば、「Second Life」の財政システム全体に波及効果があるという。

 「会計事務所が参入するとなれば、コミュニティと経済にとって素晴らしい助けとなる。経済上のネックを解決することになるだろう」と、Constable氏は話す。

 Linden Labの最高経営責任者(CEO)であるPhilip Rosedale氏も、Ciroula氏のアイデアを称賛し、Ciroula氏が目をつけた事業は大きく成長しそうだと話す。

 「素晴らしいことだと思う。会計士にとって実り多い場所だ。競争相手がいないのだから」(Rosedale氏)

 Rosedale氏はさらに、Ciroula氏のように「Second Life」で事業を立ち上げようとする人は、未知のビジネス環境において避けることのできない問題に対処する必要が出てくるだろうと話している。

 たとえば、顧客が既知の解決法がない問題を抱え込んだ場合、Ciroula氏の会計事務所は論争の解決と調停にかなりの時間を費やさなければならないだろう、とRosedale氏は言う。

 というのも「Second Life」には、ビジネスを管理する規則が--皆無ではないにしても--ほとんどないからだ。そしてLinden Labは、取引をする当事者間で何が行われているかについて、まったくと言っていいほど監視していない。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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