液体爆弾を判別するソフト、旅客機テロ対策で採用か

文:Sabena Suri(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2006年08月18日 12時21分

 英国での旅客機を狙ったテロ未遂事件に伴い、主要空港のセキュリティが着実に強化されつつある。問題は、保安部が捜しているものが具体的に何であるかが判りづらいことだ。液体爆弾を恐れ、各国政府とも乗客が機内に液体を持ち込むことを規制している。しかし、空港の保安担当者が本当に求めているのはリップグロスや香水、ヘアスプレーではないはずだ。

 IDG News Serviceの記事によると、Guardian Technologies International(本社バージニア州ハーンドン)の画像解析ソフトウェア「PinPoint」は、アルゴリズムを使い、液体爆弾と非爆発物とを判別できるという。PCに接続して従来のX線機器ととともに利用可能な同技術は、米運輸保安局(TSA)が採用を検討している。

 現在空港で使用されているX線技術は物質の密度を測定することしかできないため、爆発物と手荷物のシャンプーとを区別しようとしても、判断を誤る可能性が高い。

 Guardian Technologiesのバイスプレジデントを務めるSteven Lancaster氏がIDG News Serviceに伝えたところによると、プラスチック製の物質はスキャンされると緑色で映し出される。一方、金属などの高密度の物質は黒色や青色で映し出されるという。爆発物はオレンジ色に見えるのだが、これは衣料、靴、食品といった有機的な物質と同じであるという。

 Lancaster氏によると、PinPointは、空間解析、ドメイン解析、スペクトル解析といった「伝統的な画像技術」を利用することで、画像の識別機能を強化し、爆発物とその他の有機物との違いを見抜くという。同ソフトウェアはまた、異なる色のスペクトラムに属する物の内部や裏側に爆発物が隠されていないかも探知できる。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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