IRIの連結中間決算は売上高倍増、赤字幅も縮小へ

永井美智子(CNET Japan編集部)2004年02月13日 19時28分

 インターネット総合研究所(IRI)は2月13日、2004年6月期の連結中間決算(2003年7月〜12月)に関して説明会を開催した。売上高は96億3200万円(前年同期比99.2%増)、営業損失は2億5700万円(同3100万円悪化)、経常損失は3億9800万円(同2億3500万円改善)、当期純損失は1億7600万円(同4億8600万円改善)となった。機器販売が好調で売上が大幅に伸びたものの、利益率が低いことから黒字化の達成には至らなかった。

インターネット総合研究所代表取締役所長 最高経営責任者の藤原洋氏

 主力のIPネットワーク事業のうち、インターネット・データセンター(iDC)事業を営むブロードバンドタワーは業績が好調で、営業利益が6800万円の黒字となった。iDCの稼働率は2004年1月末時点で75%を超え、第4四半期には増床する予定。これによりキャパシティが30%増えるという。IRIではブロードバンドタワーの業績が好調なことから、2003年10月に持ち株比率を51%から62%へ引き上げている。

 今期よりIRIの連結子会社となった、インターネットエクスチェンジ(IX)事業を行うブロードバンド・エクスチェンジは、営業損失が2億5300万円の赤字となった。ただし同社が提供するブロードバンド通信サービス「BEX」の顧客数が着実に増加しているといい、2004年1月の契約者数は50社強という。損益分岐点は60社であることから、「まもなく突破する」とインターネット総合研究所代表取締役所長 最高経営責任者の藤原洋氏は自信を見せた。

 2004年1月に平成電電から買収したISP向けダイヤルアップ接続事業は2月1日より営業を開始しており、「下半期から収益に貢献してくる」(藤原氏)という。ダイアルアップユーザー数は減少の一途をたどっているが、「ダイアルアップユーザーはまだ2000万人ほどおり、我々のシェアはわずか1%。シェアを増やすことを考えれば、大きな成長は可能だ」と話す。さらに平成電電のインフラを利用することから設備投資の必要がなく、利益率の高いビジネスだとして今後の収益貢献に期待を寄せた。現時点でのユーザー数は約15万人、売上規模は約10億円だが、2006年にはユーザー数45万人、売上規模は30億円を目指すとしている。

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