アクロディアとエヌアイデイ、レジェンド・アプリケーションズ、アイエスピーの4社は5月12日、携帯電話の機能やデザインをカスタマイズできるプラットフォームを共同で開発することで合意し、試作版を公開した。小規模ロットでも、企業の業務システムに対応したカスタマイズができるようになるという。
現在、携帯電話の機能はWindows Mobile搭載端末などを除いて、ユーザーがカスタマイズすることはできない。ユーザーや企業のニーズに合わせたカスタマイズをする場合、携帯電話のハードウェアやソフトウェアを変更することになり、膨大なコストがかかってしまう。
4社が開発するプラットフォームは、アクロディアのユーザーインターフェース技術「VIVID UI」をベースとしている。使い慣れた機種の操作方法を新しい機種でも設定できるソフトバンクモバイルの「おなじみ操作」や、メニュー画面などのアイコンを好きなモチーフに変更できるNTTドコモの「きせかえツール」などに採用されている技術で、GUIベースによりコードを書く必要がなく、従来に比べて短期間、安価にカスタマイズできるという。
具体的には、ウェブと連動したスケジュール管理やタイムカード、メッセンジャーなどの機能を追加できる。端末のアプリケーション部分は、システムインテグレーターやユーザー企業自身が開発できるとのことだ。なお対応OSは、BREW、Symbian、Linux、Windows Mobile、リアルタイムOSとなっている。
商用化の時期は未定だ。アクロディアによれば、通信事業者から無線通信インフラを借りてサービスを提供する小規模MVNO(仮想移動体サービス事業者)や法人、海外向け端末がターゲットだという。
開発における4社の役割は、次の通り。まずアクロディアは、VIVID UIをベースにユーザーインターフェース技術を提供する。エヌアイデイは、4社で開発したプラットフォームの携帯電話への組み込みを担当する。レジェンド・アプリケーションズは、システムインテグレーターとしてアプリケーションの開発を担当する。アイエスピーは、法人向けに企画を提案していくとしている。
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