初音ミク、がくっぽいどがケータイで利用可能に--KDDI公式サイトで登場

永井美智子(編集部)2009年04月07日 15時55分

 ヤマハは4月7日、歌声合成ソフトVOCALOID(ヴォーカロイド)を使ったオンラインサービス「NetVOCALOID」を開発したと発表した。4月9日より、NetVOCALOIDを使ったサービスとして、クリプトン・フューチャー・メディアから「ミクと歌おう」、インターネットから「ケータイがくっぽいど」が提供される。

 VOCALOIDは2003年にヤマハが開発した技術で、歌声部分の旋律と歌詞のテキストを入力すると、人間の歌声で再生されるというもの。同社のライセンスを受けてクリプトンが製品化した「初音ミク」は、少女のキャラクターと歌声が人気となり、ニコニコ動画などで人気となった。また、インターネットは歌手のGacktさんの声を使った「がくっぽいど」を発売している。

 ヤマハによると、「もっと手軽に歌声合成を楽しみたい」というユーザーの声と、「時間とコストのかかる新規の自社開発ではなく、ネットワーク上にあるソフトウェアを自社のサービスやコンテンツと組み合わせたい」というサービスプロバイダーの声に応えるため、オンライン版を開発したという。

 NetVOCALOIDはサーバ上にソフトウェアを実装して、サービスプロバイダー向けに歌声合成機能を提供するSaaS型のサービス。一般のユーザーからサービスプロバイダー経由で送られるデータを使ってNetVOCALOIDエンジンで歌声を合成し、エフェクトを付加した上でオーディオデータに変換、圧縮して、サービスプロバイダーのサーバにダウンロードする。これらのサーバ上の機能はAPIで提供されるため、アプリケーション開発者の開発負担を減らせるとのことだ。

 NetVOCALOIDの開発により、PCだけでなく携帯電話やゲーム機などでも歌声合成技術を利用できる。「例えばインターネット上のアバター(分身)に歌を歌わせたり、歌声合成を活用したインタラクティブなゲームに展開することも可能。また、ロボットへの応用や、インターネット上での広告キャンペーン展開などでも活用が期待できる」(ヤマハ)

 今後は、サービスプロバイダーからの要望があれば新しいキャラクターの歌手データを作成して、NetVOCALOIDサーバに組み込むという。さらに、サービスプロバイダーが歌手データを作成する際の支援策も検討しているとのことだ。

NetVOCALOID NetVOCALOIDの仕組み

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