iPhoneを聴覚障害者向け要約筆記に活用--ソフトバンクモバイルらが実験

松田真理(マイカ)2009年04月06日 18時18分

 筑波技術大学、ソフトバンクモバイル、NPO法人長野サマライズ・センター、群馬大学は4月6日、聴覚障害者を対象にした「モバイル型遠隔情報保障システム」の導入実験を開始した。

 情報保障とは、身体的な障害で情報収集が困難な人に向けて、代替手段によって情報を提供し、「知る権利」を保障する取り組みのこと。

 モバイル型遠隔情報保障システムは、聴覚障害者が学校の講義などを受ける際、2名の通訳者が連携して話者の言葉をPC画面に要約する「PC要約筆記」を、携帯電話を使って遠隔から行うというもの。従来の要約筆記では、通訳者が聴覚障害者と同席する必要があったという。

モバイル型遠隔情報保障システム 「モバイル型遠隔情報保障システム」のイメージ

 実施期間は、4月6日から2010年3月末まで。ソフトバンクモバイル本社、筑波技術大学、群馬大学、長野県内の小学校で実施する。なお、現在は「iPhone 3G」での実用化を目指しているという。

 今後は、システムの利用マニュアルや各種ノウハウなどについて、ウェブサイトを通じて公開していくとしている。

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