Appleは米国時間3月17日、カリフォルニア州クパチーノの本社で開催した招待制のイベントにおいて、「iPhone」用オペレーティングシステムの次期版「iPhone OS 3.0」を発表した。同OSは同日より開発者向けに公開され、一般消費者向けには2009年夏に公開される予定だという。iPhoneユーザーは無料でアップグレードできるが、「iPod touch」のユーザーがアップグレードする場合は現行版と同じく有料になる見込みだ(Appleは現行版に9.95ドルを課金している)。発表の要点は以下の通りだ。
システム全体にわたる検索
Appleは、同社の「Spotlight」検索技術をデバイス全体で統合した。これによりユーザーは、デバイス内の複数アプリケーションの中から、特定の電子メールメッセージ、アプリケーション名、アドレス帳、その他のデータを検索して一覧表示できる。この検索機能は、最初に表示されるホーム画面の左側にある新しいメニューから呼び出せる。「Mac OS X」のSpotlight検索に似た操作感を実現しており、左にフリックするとオープン検索ボックスが現れて、検索語を入れると結果を表示する。
テキスト、画像、SMSのコピーとペースト最も待望されていた機能の1つであるテキストのコピー&ペースト機能が、iPhone OS 3.0に導入される。ユーザーは、テキストを範囲選択して他のアプリケーションに移せるようになる。これは、Appleが開発者向けにリリースする新たなAPI群にも含まれる。
テキストをコピーするには、画面をダブルタップするだけで、カット、コピー、ペーストのオプションを呼び出せる。コピーしたいテキスト範囲の開始点から終了点までドラッグし、再度ダブルタップする。これでテキストがクリップボードに保存され、他の場所へ移動できるようになる。また、ひとかたまりのテキスト全体を大きな長方形で選択して取得し、複数段落を一度に移動させることも可能だ。
さらに、コピー&ペースト機能は画像やSMSメッセージにも対応する。たとえば複数の画像を選択して電子メールで送りたい場合、画像を複数選択し、すべて1件の電子メールで送信できるようになる。現行版までは、「Photos」アプリケーションを使って1枚ずつ電子メールに添付する必要があった。SMSメッセージについても同様で、別の連絡先に同じテキストメッセージを送りたい場合、それを転送するだけで済む。
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