Mozillaは、米著作権局に対して「iPhone」のジェイルブレイク(脱獄)を認めるように働きかけている電子フロンティア財団(EFF)へのサポートを表明した。
Mozillaの最高経営責任者(CEO)であるJohn Lilly氏は、Computerworldに対して「ユーザーに選択肢が差し伸べられるのは良いことであり、その選択が違法とされることがあってはならない」と語っている。Lilly氏は、EFFとAppleの間で、公認の配信元であるApp Store以外からもアプリケーションを入手できるようにiPhoneに手を加える脱獄が、デジタルミレニアム著作権法(DMCA)に違反しているかどうかをめぐって争われている問題に関して、意見を表明した。EFFは、iPhoneの脱獄に対するDMCAの適用を免除するよう働きかけてきたものの、Appleは先週、iPhoneの脱獄が同社著作権を侵害しており、あらゆる種類の技術的問題をiPhoneユーザーにもたらす危険性があるとの警告を出していた。
これに対するLilly氏の反応の背後に何があるのかは、かなり明白なようである。iPhone向けに、Firefoxのモバイル版ブラウザ「Fennec」を開発する可能性があるからだ。しかしながら、Lilly氏はComputerworldに対して、たとえAppleがiPhoneプラットフォームの開放を求められたとしても、そもそもMozillaが、iPhoneバージョンのFennecを開発する意向であるかどうかは定かでないと述べた。Appleは、App Storeでもデフォルトの「Safari」ブラウザに代わるウェブブラウザの選択肢を提供してはいるものの、そのすべてにSafariで用いられているものと同じ「Webkit」レンダリングエンジンの採用を求めていることから、真の意味でSafariに代わる選択肢が提供されているわけではない。
Lilly氏は、「選択できるのであれば、われわれのことを歓迎しない、ある1社が統制を進めるプラットフォーム向けに開発を進めるべきだろうか?それとも、われわれが歓迎される、Linuxのようなプラットフォーム向けに開発を行うべきだろうか?その答えを出すことは、われわれにとって決して難しいことではない」と、Computerworldに語っている。
今回、EFFの働きかけにサポートを表明すべく、Mozillaに呼応して、ほかにもSkypeとCydiaが加わった。Cydiaは、iPhoneのユーザーに対して、App Store以外のソースからもアプリケーションをインストール可能にするソフトウェアを提供している、まさにAppleが、EFFの働きかけに対して真っ向から対立する姿勢を示したソフトウェアである。Cydiaの開発者であるJay Freeman(saurik)氏は、米著作権局に対して、「Cydiaは、現在世界中の160万台のiPhone上にインストールされており、そのうち少なくとも4分の1は、米国内のユーザーによるものとなっている」と主張する書類を提出した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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