憶測が広がっている小型「iPhone」、いわゆる「iPhone nano」の新たな噂が中国から流れており、この未発表モデルが中国限定で出荷されるとの予想も一部で出始めた。
台湾のITサイトDIGITIMESが、「Economic Daily News」の記事を取り上げ、台湾のチップメーカーTaiwan Semiconductor Manufacturing(TSMC)とUnited Microelectronics(UMC)がiPhone nano向けにチップを製造する契約を結ぶ見込みだと報じた。DIGITIMESはこの記事で、iPhone nanoを「低価格でエントリーレベルの」iPhoneと説明している。TSMCとUMCは、おそらくチップ製造分野で最も有名な2社で、元P.A. SemiチームによるApple初のiPhone用チップデザインの実装を準備している可能性が高い。
これ以上の詳細については報じられなかった。しかし、iPhone nanoとはそもそも何なのだろう。iPhone nanoらしいデバイスに関する噂が初めて出現したのは2007年のことで、最初のiPhoneがリリースされた直後のことだ。しかしその噂はすぐに消滅した。ところが、iPhone用ケースのメーカーがウェブサイトの製品ページに「iPhone nano」セクションを設けたことがきっかけとなって、2008年12月にその噂が復活した。
今回噂が持ち上がったiPhone nanoは実のところ、中国をはじめアジアの各市場で販売されるiPhoneのコピー版に過ぎない、という説もある。その人気が高いことは、ケースの需要が伸びていることから示されている。しかし、Broadpoint AmTechのBrian Marshal氏は、Appleはそうしたデバイスを2009年内のいずれかの時点でリリースするとみており、最初の出荷先はアジアになる可能性もあると考えている。
Marshal氏は、サプライヤーを調べたところ、AT&Tはまだテスト用に同デバイスを受け取っていないことがわかったと述べた。このことから、中国でiPhone nanoが最初に発売される可能性が高く、中国移動(China Mobile)または別の通信事業者を通じてAppleが中国と新しい関係を築くのではないか、とMarshal氏は考えている。このiPhoneが本当に存在するとすれば、2007年および2008年のパターンから考えて、2009年6月ローンチという話も筋が通っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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