Appleが、iPhone用アプリケーションの(App Storeへの掲載)を拒否した。Googleのモバイルアプリケーションと同様に、使用禁止とされる技術を利用していたと思われているが、そのアプリケーションの開発者は使用していないと断言している。
拒否されたのは「Peeps」という写真を利用した連絡先管理システム。開発者のLandon Fuller氏は自身のブログで、AppleからApp Storeへの掲載を拒否されたとことを明らかにした。理由は、「Peepsは非公開のAPIを使用しているため、App Storeに掲載することはできない。iPhone SDK Agreementのセクション3.3.1により非公開のAPIの使用は禁じられている」からだという。一方のFuller氏は、Peepsで使用しているのはiPhone SDKの一部としてAppleが開発者に開示しているプログラミングツールだけで、それ以外は使っていないと主張している。また、「お金を出して買ってくれた顧客に時限爆弾を抱えたコードを渡すようなまねは断じてしていない」と述べる(リンクはDaring Fireballより)。
APIというのは、アプリケーションからコンピュータのOSの一部の機能を利用する際に使用するツール。OSには多種多様なAPIがあり、その一部は通常、OS開発者によって「公開」される。
一方、OSベンダーが公開していないAPIも多数あるのが普通で、開発者なら、そうしたAPIを調べ出すのは難しくない。実際、Googleは「Google Mobile App」の中で、iPhoneの近接センサを利用して音声機能を呼び出すAPIを使っており、Google自身がApp Storeの規則に反していることを認めている。
Fuller氏のアプリケーションは、AppleのCover Flow機能に酷似しているが、iTunesのアルバムカバーの表示でAppleが使用するこの方法とは異なる手法で実現されており、同氏はAppleの拒否は誤解だと考えているようだ。しかし、同氏に必要なのは大きな市場価値なのかもしれない。Google Mobileは現在もApp Storeに掲載されているが、Google関係者によると、AppleからGoogle Mobileの変更を求められているかどうか、あるいは、Googleが自発的に変更する計画があるかどうかについて、状況に変化はないという。一方、AppleはApp Storeの承認手続きについてのコメントに応じたことはなく、今回もコメントの申し込みに回答していない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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