IMJモバイルはモバイルショッピングサイトの買い物かごページに関するユーザビリティ調査を実施し、8月18日、その結果を発表した。パソコン向けのショッピングサイトとは、ユーザーの行動が大きく異なることが明らかになった。
調査は、モバイルショッピングサイトの「買い物かご」におけるユーザーの行動傾向と、ページ上の情報量や操作性がユーザーに及ぼす影響を調べるために実施された。ユーザーが買い物かごから決済までの間に購買を中断してしまう際、買い物かごページが及ぼす影響を計るのが目的だ。
調査結果から、モバイルショッピングサイトで買い物かごに入れるのはわずか1商品というユーザーが40.1%いることがわかった。パソコンで利用する場合、43.3%が「5商品以上」と回答したことと比較すると、大きな違いがある。
「気に入った商品を全て『買い物かご』に入れる」と回答した人の数は、パソコンがモバイルを16.0ポイント上回っている。逆に、「購入を決めた商品のみ『買い物かご』に入れる」と回答した人の割合は、モバイルがパソコンを3.2ポイント上回った。また、「商品を『買い物かご』に入れた後、他の商品を探しに行く」との回答はパソコンがモバイルを25.9ポイント上回り、「商品を『買い物かご』に入れた後、すぐ購入する」との回答はモバイルがパソコンを0.8ポイント上回った。
この結果から、パソコンとモバイルでは買い物かごの使い方に傾向の違いがあるとIMJモバイルでは結論づけている。パソコンサイトでは購買意思の比較的低い商品でも買い物かごに入れる傾向があり、逆にモバイルサイトの買い物かごには、購買意思がより明確な商品が入れられる傾向が高いとのことだ。
このほか、商品画像の掲載テーブルを採用したレイアウトが、好影響をもたらす傾向があるという。モバイルショッピングサイトの買い物かごに求める機能や表示方法については、1ページで必要最低限の情報を確認でき、簡単に決済に進められるレイアウトや決済フローが好まれているとした。
調査は同社のモバイルユーザビリティ研究所が7月30日から7月31日にかけて実施したもので、インターネット調査会社のパネルを利用した。有効回答数は312サンプルで、3カ月以内にモバイルショッピングサイトで買い物をしたことがある、パケット定額制に加入している、週1回以上ケータイサイトを閲覧している、第3世代携帯電話端末を保有しているといったユーザーを対象としている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス