ニューヨーク発--米国でも「iPhone 3G」が発売された。だが、ニューヨーク、サンフランシスコ、カリフォルニア州パロアルトでは、AT&Tのアクティベーションサーバが機能停止したことが確認されている。
2007年の初代iPhone発売時と異なり、「iPhone 3G」のアクティベーションは店頭で行う必要があった。Appleは購入の所要時間は10〜15分と見積もっていた。
初代iPhone発売時は行列が驚くほど速く進んだが、所要時間10〜15分という今回の行列待ちは、それなりの覚悟をする必要があった。だが、AT&Tのサーバが停止に追い込まれたことを受けて、事態はより深刻になった。
品不足が予測されるなか、初代iPhoneの待ち行列は順調に進み、多くの人は発売後数時間のうちに店内に入って商品を入手することができた。だが、今回のiPhone 3G発売では、製品ローンチを成功させた先例を覆すこととなってしまった。
そもそもApple Storeでは、店員の誰もが新しいプロセスを手際よく処理できたわけではなさそうだ。ニューヨーク五番街の「Apple Store Fifth Avenue」で最初に商品を手に入れたDavid Yooさん(24歳)は、列の75番目くらいに並んでいたそうだが、誰よりも早くアクティベートされたiPhone 3Gをもって店舗から出てきた。
さらに午前中のうちに、アクティベーションサーバに高い負荷がかかり始め、行列の進みが遅くなった。Twitterへの書き込みを見ると、なかにはまったく列が進まなくなったところもあったようだ。
ニューヨークのFred Benenson氏は「店内でのアクティベーションというのは悪いアイデアだ。どの店でも長い行列ができていて、それが全く動いていなかった」とTwitterにつづっている。またDarren Herman氏は「今日中にiPhoneを手に入れようと思ったけど、この行列をみて」と書き、ニューヨークのApple Store SOHOで撮影した列の様子をブログで公開した。
そしてついに、アクティベーションサーバが完全に停止する事態となった。Appleは店内アクティベーションの方針をとりやめて、ユーザーが自宅からアクティベーションできるようにした。
自宅でのアクティベーションが促されていることを、サンフランシスコのCNET News.com記者がはじめ確認したが、その後、ニューヨークのApple Storeでも同様の措置が行われていることが判明した。CNET News.comのTom Krazit記者は、最初はAT&Tのアクティベーションサーバに問題が発生したが、それは直り、その後AppleのiTunesで問題が発生したと聞かされたという。
AT&Tの広報がその後CNET News.comに語ったところによると、これらの情報は誤っていたようだ。「AT&Tのアクティベーションサーバで問題が発生したわけではない・・・Appleでは現在、iTunesソフトウェアに発生した問題を修正している。顧客には、iPhoneを購入して、通話およびデータのプランに加入したら、自宅で(iTunes StoreとiPhoneの)同期をするように勧めている」と電子メールには書かれていた。
編集部注:アクティベーションの問題について、News.comのTom Krazit記者も別の記事で詳述している。この記事によると、AT&Tの広報担当Mark Siegel氏は問題の原因について「AT&Tのサーバがダウンしたわけではなく、Appleのサーバへの負荷が高すぎて、アクティベーションの最後のステップであるiTunesとiPhoneの同期ができなかったのだ」と述べているという。またApple Storeの従業員も問題の主な原因がiTunesであったことを認めているが、Appleの広報担当からは原因の詳細についてコメントを得られていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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