米国時間6月9日に開催される「Worldwide Developers Conference」で、Appleの「Mac OS X」とウェブビジネスの未来の最新情報を聞くことができると期待されているが、その中には新しい「iPhone」も含まれているだろう。
Appleの最高経営責任者(CEO)であるSteve Jobs氏は9日、サンフランシスコにあるモスコーンセンターウェストで、集まったAppleの開発者、メディアに対して基調演説を行う。2008年のWWDCは開発者コミュニティーを対象にしており、セッションや会議で、MacおよびiPhoneの開発に関するAppleの公式プレゼンテーションを聞くことになる。
たとえ家電への関心が一時的なものでしかない人でも、Appleが近い将来、次世代のiPhoneを披露すると期待されていることは知っているだろう。最初のモデルが発表されてからまもなく1年だが、ここ数週間は品切れ状態が続いている。また、2007年の発表とほぼ同時期から、3G対応のモデルへの期待が高まっている。
第1世代のiPhoneの主な欠点の1つは、Wi-Fiホットスポットが使えない場合に低速なEDGEネットワークを利用しなければならないことで、このため、ウェブページのダウンロードが一種の忍耐力テストになってしまっている。より高速なネットワークにアップグレードすれば、Wi-Fi接続が使えない場合でも、ウェブを閲覧する人々が増え、高速な接続で能力を発揮するまったく新しいアプリケーションが誕生する可能性がある。
またAppleは、iPhoneに対するソフトウェア開発者の興味をそそるであろうGPSテクノロジを最新バージョンに搭載すると見られている。GPSテクノロジを採用する複数の携帯電話で位置認識サービスが提供されており、iPhone開発者もまもなく参加することになるだろう。
新しいiPhoneがJobs氏の基調演説後すぐに発売されるだろうかは不明だ。さまざまな情報が飛び交っているが、CNET TVのBrian Tongが得た情報によると、Appleがこれまで大きな発表前に行ってきたスペシャルトレーニングセッションのために、9日に早朝出勤する必要があるのかどうか、Apple Store直営店の従業員はまだ聞かされていないとのことである。
iPhoneは新顔として関心を集めているが、WWDCで例年取り上げられている内容のほとんどはMac関連である。WWDCの招待状には、分岐する2つのゴールデンゲートブリッジの写真が掲載されている。カンファレンスのチケット完売の理由はiPhoneに続く道かもしれないが、WWDCのメインはMacである。
The Unofficial Apple Weblog(TUAW)は4日、AppleがWWDCで「Mac OS X 10.6」の初期バージョンを開発者に提供するとレポートした。Appleが10.6の機能デモの準備を整えているという意味かどうかは不明だが、新バージョンは「安定性とセキュリティ」に焦点を当てていると予想されるということだ。
Appleは2007年、iPhoneを間に合わせるため、「Mac OS X 10.5 Leopard」のリリースを10月に延期した。Jobs氏は当時、The New York Timesに対し、Apple OSの開発サイクルを12〜18カ月にしたいと考えていると語っている。
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