ディー・エヌ・エー(DeNA)は4月16日、スクウェア・エニックスやハドソンなどと組んで、ソーシャルネットワーキングサービス「モバゲータウン」内に新たなゲームを配信すると発表した。「モバコイン」と名づけた新たなゲーム内専用通貨を用意し、ゲーム内で使うアイテムなどに課金する仕組みをとる。
ゲームを提供するのはORSO、スクウェア・エニックス、タイトー、ハドソン、ハムスター、ワークジャムの6社。
ユーザーはどのゲームも無料でプレイできるが、ゲーム内で使える武器などのアイテムはモバコインを使って購入する仕組み。モバコインは電子マネーやクレジットカードなどで購入する。アイテムの単価は数百円程度となる見通し。DeNAはモバコインの販売で得た収益を提携企業と分け合う。
今回の新サービスについて、DeNA代表取締役社長の南場智子氏は「ユーザー層を拡大し、利用を深めてもらうのが狙い」と話す。大手ゲーム会社のコンテンツによって、今までモバゲータウンを利用したことのない人にもサイトを訪れてもらうとともに、ゲームを通じて既存ユーザーの利用拡大を図る考えだ。
ゲームを提供するスクウェア・エニックス代表取締役社長の和田洋一氏はDeNAと組んだ理由について「勝ち馬に乗ろうと思った(笑)」とした上で、「ゲームコンテンツを提供する上で、顧客が集まっている環境があることと、プラットフォームの柔軟性があることが重要になる。(今回の仕組みは)ビジネスモデルとアプリケーションの両面で柔軟性がある」として、1000万人の会員がいる集客力と、Flashやモバコインを使った仕組みを評価したとした。
なお、モバコインは現在モバゲータウン内でアバターアイテムの購入などに使われている「モバゴールド」とは異なる。両者は交換できない仕組みだ。この点について南場氏は、「モバゴールドには貨幣価値を持たせないようにするため」と説明した。
また、アイテム課金モデルの採用については、すでにモバゴールドを使ってアイテムを購入できる「モバゲーゴルフonline」「マスターオブファンタジア」を展開しており、「アイテム購入者が全体の十数%超と高い。モバゲータウンの中でも受け入れられるという感触を得た」(南場氏)と自信を見せた。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス