ラスベガス発--Yahooは、自社が競合他社に劣らずモバイルに強く、開かれた存在になれることを証明したがっている。
Yahoo最高経営責任者(CEO)のJerry Yang氏は、予想されたとおり2008 International CESで行ったスピーチの中で、デザインが変更されたモバイル用ホームページ、他社製のウィジェットを動作させることができる「Yahoo Go 3.0」ベータ版など、モバイル事業におけるいくつかの取り組みを発表した。
同CEOはしかし、聴衆の中の、新たなYahooを目の当たりにすることを期待していた人々に対し頭を下げた。
Yang氏は自らの頭を指差し「これまでと同じ古くさい顔だ」と述べた。
だが、Yahoo創立以来いくつかのことを学んできた、とも語る。
「Yahooを再び変革すべき時期にそろそろ来ているのだと思う」とYang氏。
Yahooが目指すものは創立当初から変わらない、と同氏は語る。それはYahooをインターネットの起点にすることだ。だが、以前と比べ世界ははるかにオープンでソーシャルなものになっているほか、モバイル性に富んだものになっている、とYang氏は言う。
「既に数億人のユーザーがYahooをホームページとして利用している」(Yang氏)
Yang氏と「Connected Life」部門のエグゼクティブバイスプレジデントを務めるMarco Boerries氏は、アニメーション化されたユーザーインターフェース、モバイル用「Flickr」および地図アプリケーションをはじめ、ユーザーの目を楽しませる数多くの機能を搭載した新たな「Yahoo Go」を披露した。
Yahooは、これが普及することにより、開発者たちが「Blueprint」という同社のXML開発環境を使用してウィジェットを記述するようになることを期待している。
Yahoo Go 3の初期ベータ版は30種類のデバイス上で動作する。Yahooでは「Yahoo Go 2.0」が動作する300以上のデバイスでの動作を可能にする考えだ。
加えて、Yahoo Go用に開発されたウィジェットは、フルバージョンのYahoo Goに対応していない携帯電話でも動作する。平易なHTMLおよびXHTMLを表示可能なブラウザを搭載している携帯電話であればウィジェットを実行することができる。
Boerries氏は「これまでの10倍の普及を目指す」と語る。
YahooはMotorolaなどいくつかの携帯電話会社と提携し、ウィジェットを携帯電話からネイティブに実行できるようにすることに取り組んでいる。
Yang氏はまた、受信ボックスで状況更新およびユーザーのソーシャルネットワーク参加者からのメッセージに優先順位を付け分類するPC用「Yahoo Mail」ベータ版のデモを行った。この分類機能により、同氏の最も重要な通信相手からのメッセージが強調表示された。
そこでは、Yang氏の母親に最も高い優先順位が与えられていたが、同氏の妻の名前がYahoo共同創立者のDavid Filo氏よりも下位にランクされてことについて、家で妻に説明しなくてはならないと語った。
Yang氏はさらに、音声メールやテキストメッセージの受信が可能な受信ボックスおよびMySpaceやEviteなどサードパーティー用のタブを公開した。
同氏は、これらの機能は現在または次期バージョンに搭載されるものではないことを強調した。
「これはコンセプトをデモしただけであり、ローンチ予定のものではない」とYang氏は述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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