UPDATE Verizon Wirelessは今週2度目となる技術計画の変更の発表を行った。
同社は、他社のデバイスとアプリケーションにネットワークを解放する計画を発表してから2日後、将来のネットワーキング技術について、変更を予定していることを発表した。
Verizon Wirelessの共同所有者であるVerizon CommunicationsとVodafoneは、Verizonの現在のパートナーが支持するUMB(Ultra Mobile Broadband)規格ではなく、GSM業界が支持するLTE(Long Term Evolution)規格を採用する計画である。
業界への影響は多々あるが、携帯電話の利用者への影響は単純だ。現在、VerizonまたはSprintと契約している利用者が世界各地を旅行する場合、旅行先で通話するには携帯電話をレンタルする必要がある。LTEへの移行により、VerizonはGSMに対応することになり、旅行者は世界中で自分の携帯電話を使用できるようになる(もちろん、多額の料金がかかるのだが)。
ある意味、この移行は非常に道理にかなっており、Verizonの最高経営責任者(CEO)であるIvan Seidenberg氏は、今回の計画は数カ月前から浮上していたとほのめかした。
GSM規格は、AT&T、T-Mobile、Vodafoneなどの大手や、ヨーロッパのほぼすべての携帯キャリアなど、世界の携帯電話の約80%で採用されている。Vodafoneがすでに自社ネットワークにLTEを採用することを計画しているのであれば、当然、専門知識を共有し、Alcatel-Lucent、Nortel Networksなどの企業から好条件で機器を契約できるよう、子会社にもLTEを採用させるだろう。
しかし、Verizonは現在、自社ネットワークにCDMA(Code Division Multiple Access)規格を採用している。CDMAはSprintが採用しており、アジアでは一般的である。また、CDMAテクノロジの特許を保有し、携帯キャリア、携帯電話メーカーに技術をライセンス供与して多大な利益を上げているQualcommによって管理されている。
規格の移行が実現するには数年かかる。Current AnalysisのアナリストであるAvi Greengart氏によれば、LTEネットワークやLTE携帯電話が登場するのは少なくとも2〜3年後だという。Verizonが米国時間11月29日に発表したのは、2008年にVodafoneと共同でLTE機器のテストを開始する計画だということだけである。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス