2007年の東京ゲームショウで目立ったことの1つが、携帯電話向けゲームタイトルの多さだ。携帯電話は確実に、ゲームプラットフォームの1つになってきている。
ゲーム開発者向けのカンファレンス「CESAデベロッパーズカンファレンス(CEDEC) 2007」最終日の9月28日には、携帯電話キャリア3社のコンテンツ企画担当者が出席した「モバイルゲーム パネルトーク2007〜ぶっちゃけトークの80分〜」と題するトークセッションが行われた。
出席者は、NTTドコモプロダクト&サービス本部 コンテンツ&カスタマ部 コンテンツ担当部長の山口善輝氏、KDDI auサービス企画部 部長の竹之内剛氏、ソフトバンクモバイルプロダクト・サービス開発本部 モバイル・メディア・コンテンツ統括部 部長の河野真太郎氏の3名。司会は、ゲームズアリーナモバイル開発部部長の岡本征史氏が務めた。
トークセッションは2部に分かれ、1部ではまず、各社のゲームコンテンツへの取り組みが紹介された。
最初に登場したauの竹之内氏は、2006年の夏、EZweb内の人気ランキングにおいてゲームが着うたを抜いて1位になったこと、ロールプレイングゲーム(RPG)やアドベンチャーゲームといった高単価の大容量ゲームと、脳トレ系やFLASHゲームなどの手軽なゲームの人気が高く、二極化が進んでいることを紹介した。
また、auがオンラインゲームに注力していることをアピールするとともに、ライトユーザー向けの無料冊子「ファミ通×EZ」の配布や無料お試しキャンペーンの実施、ゲームイベントの開催、「ファミ通ゲームチャンネル」のEZチャンネルでの配信など、あらゆるユーザー層に向けて携帯電話向けゲームへのチャンネルを開いているとした。
続いてソフトバンクモバイルの河野氏は、関西弁で同社の取り組みを披露した。同社は無料ゲームサービス「タダゲーム」は動画再生プレーヤーをダウンロードしてコンテンツプロバイダが提供するゲームの紹介ビデオを閲覧すると遊べ、現在31のコンテンツプロバイダから46番組が提供されている。また、「遅ればせながら」(河野氏)高速オンラインゲームも提供開始した。
ソフトバンクモバイルならではの強みとしては、シャープ製の「AQUOSケータイ」でディスプレイを横にした状態でゲームができるワイドゲームを数多く提供していることが挙げられる。また、音楽や映画など他ジャンルとの連動により、新たなユーザー層を開拓しているとした。
最後に壇上に立ったNTTドコモの山口氏は、冒頭、「9月中にドコモを退社するため、これが最後の仕事になる」と発表し、会場を驚かせた。
山口氏によればドコモユーザーのゲームサイトのアクセス数は月間40億ページビューに達し、有料ゲームの登録ユーザー数は1122万人にのぼるという。単価の安いミニゲームと単価の高いRPGや対戦ゲームの両方が順調に伸びており、かつてアーケードで人気を博したゲームやホストのシュミレーションゲームなどが最近は人気とのことだ。一方で脳トレ系やパチスロ系のゲームは下火になってきているという。
1Mバイトのゲームが遊べる「メガゲーム」の定着とともに、端末を振って操作する直感ゲームの市場も創出されつつあると主張。さらに、iモードのポータルサイトである「iメニュー」のトップページに広告を貼ると、認知度が劇的に上がるとアピールした。
その後、質問形式のトークセッションに移った。質問はインターネットで募集したものと会場内で受け付けたものがある。一問一答は次のページに掲載している。
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