リンクシェア、アフィリエイトツール開発の場「Bento-box」を提供

鳴海淳義(編集部)2009年10月23日 19時34分

 リンクシェアが、同社アフィリエイトサービスのAPIを使った新しいツールの開発を支援するプロジェクト「Bento-box」を11月上旬に開始する。これは外部開発者にAPIを提供し、アフィリエイトとインターネットサービス、デバイス、アプリケーションなどを組み合わせたツールを作ってもらうもの。iPhoneアプリ、mixiアプリのように、企業がプラットフォームを提供してそのなかで開発者に集まってもらうモデルを、アフィリエイト事業でも実現し、売上げ増に結びつけるのが狙いだ。

 Bento-boxではリンクシェア参加企業の商品情報を検索可能なクロスオーバーサーチ、参加企業の商品情報を一括取得可能なマーチャンダイザー、アフィリエイトのコードなどを含まない通常のリンクをアフィリエイトリンクに変換できるリンクジェネレータなどのAPIが提供される。リンクシェアのアフィリエイトパートナーであれば誰でもBento-boxに参加し、これらのAPIを活用したアフィリエイトツールを開発できる。

 リンクシェアはこれまでにもAPIを提供してきたが、Bento-boxではAPIにとどまらず、それを利用したツールの配布の場、開発者と利用者のコミュニケーションの場を提供する。現在はリンクシェアの公式ツールとして、「リンクシェアツールバー」「商品リンクファインダー」「リンクビルダー」などが用意されているが、こうしたツールをサードパーティにも開発してもらうことで、ラインアップの拡大を図る。

 たとえばTwitterやmixiと連携したアフィリエイト支援ツールも考えられる。Twitterにアフィリエイトリンクを貼り付けたり、Twitter検索の結果と連携して人気の商品を表示したり、つぶやきとコンテンツマッチして商品リンクを出したりするツールや、mixiのマイミクシィ同士でプレゼントを贈るソーシャルギフトの仕組みに導入できる可能性があるという。

 またリンクシェアのクライアントにはApple子会社のiTunesがいる。楽曲ダウンロードのアフィリエイトを外部サービスやデバイスと組み合わせるとおもしろいツールが生まれそうだ。

 リンクシェアはアイデア提供者、開発者を対象としたコンテストを11月に開催する。開発者への収益還元はいまのところ予定されていないが、企業とパートナーシップを組んだ場合には公式ツールとしてリリースし、収益を配分する。

 Bento-boxの狙いは2点。1つはアフィリエイトリンク貼りやすくすることで、すでにリンクシェアを利用している人の活動を支援し、売上げを伸ばすこと。もう1つは利便性の高いアフィリエイトツールを提供することで、これまでなかったツール経由での売上げを見込むことだという。

 2008年度のリンクシェアの流通額は920億円。ECサイトに特化し、広告主の9割をECサイトが占める。アフィリエイトサイトは約32万サイトで、そのうち9割が個人運営だという。Bento-boxは米国でも展開しているが、個人のアフィリエイターの多い日本の方がアイデアが集まりやすいとリンクシェアはみている。

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