Forresterが米国時間7月27日に発表した調査リポートによれば、米国内で人々がインターネットに費やす時間は、2008年と比較して増加していないことが判明した。おそらく、ここで最も興味深いのは、このトレンドの背景にある理由である。つまり、人々のインターネット利用スタイルに変化が生じてきたということだ。
ForresterのアナリストであるJackie Anderson氏は、「オンラインチャンネルとの関わりは、より深まってきている。ウェブユーザーは、さらに知識が豊富になっており、一層のマルチタスクをこなすようになってきた。多くの人々が、ログイン後に訪れたい場所を、今では正確に把握しているのである」と記している。
「Consumer Behavior Online:A 2009 Deep Dive」と題する同調査リポートでは、2009年の1週間当たりのインターネット利用時間の総計が、ほぼ2008年と変わらない12時間のままであったと報告されている。
さらに、同リポートで明らかになった別の点としては、ブロードバンドの普及速度も失速してしまっている。2008年中にブロードバンドの普及率は、前年比でわずか6%増にとどまり、新たに650万世帯がブロードバンドの利用を開始した。いまや大半のインターネット利用世帯がブロードバンド環境を整え、過半数の人々が、これまで少なくとも10年以上はインターネットを利用してきたという状況に達している。Anderson氏は「次第にインターネットも、伝統的な他のメディアチャンネルに似た傾向をたどるようになってきた」と記している。
とはいえ、依然として人々は、お気に入りの番組がオンラインでストリーミング配信されているにもかかわらず、これまでと同じ時間(1週間当たり13時間)をテレビの視聴に費やしている。また、インターネットユーザーの25%は、オンラインで完全版のテレビ番組を視聴しているにもかかわらず、同じく毎週13時間をテレビの視聴に費やしていることも明らかになった。
2008年に大きく成長したトレンドとしては、ソーシャルネットワーキングを挙げることができる。Twitterの爆発的な人気やFacebookの大幅な成長を見るならば、これもそれほど驚くべきことではない。しかしながら、いまだにソーシャルネットワークユーザーは、インターネットユーザー全体では、わずかに3分の1ほどを占めるに過ぎず、2007年と比較しても15%の増加にとどまっている。
Forresterは、インターネットの利用状況をこの年次調査を通して1998年から調査している。同調査は4万人の米国人から得た回答を基にしている。2009年の調査は1〜2月に実施された。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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