グーグル、「AdWords」の商標ポリシーを改訂--広告文にブランド名を掲載可能に

文:Steven Musil(CNET News.com) 翻訳校正:川村インターナショナル2009年05月15日 18時41分

 Googleは、「AdWords」広告文にブランド名を使用できるよう、キーワード広告に表示される商標に関するポリシーを改訂した。

 「Inside AdWords」チームのメンバーであるDan Friedman氏は米国時間5月14日、Googleは6月15日より商標の言葉を含む新しい広告を表示し始める予定だと会社ブログで発表した。

 われわれは広告の品質とユーザーエクスペリエンスを向上する取り組みの中で、いくつかの広告において広告文に商標を使用できるよう、米国における商標ポリシーを調整している。この変更により、広告文での商標利用に関するGoogleのポリシーは、より業界の標準に即したものになるだろう。米国内では、一定の基準の下で、広告文に商標を利用できるようになる。商標を所有していない場合や、商標所有者から明確な利用許可を得ていない場合でも同様だ。これにより、特定の商品を強調する、よりターゲットを絞った広告文を作成することができるようになる。

 例えば、これまでのポリシーでは、複数のブランドのスニーカーを販売するサイトは、実際に販売しているブランドを広告文で強調することができなかった。しかし新しいポリシーでは、広告主は自身が販売する各ブランドについて、専用の広告を制作できる。この変更によって、米国のGoogleネットワークで表示されるあまりにも一般的な広告の数が減少するため、Googleのユーザーと広告主の双方にとって有益であると考えている。

 この動きが起きたのは、販売管理ソフトウェアを作成するFirePondがGoogleに対し訴訟を起こした直後だった。この訴訟では、Googleが企業の商標を含むキーワードを競合企業に販売することが許されるかどうかが争点となっている。Googleに対する同様の訴訟は、PCサポート企業であるRESCUECOMによっても起こされており、2006年にいったんその訴えが退けられたものの、2009年4月に米連邦控訴裁判所によってその判決が破棄されていた。

 RESCUECOMやFirePondの主張によると、こういったキーワードは自社のブランドとして獲得している商標の延長線上にあるものであり、競合企業が自社製品の宣伝のために他社の商標をキーワードとして使うという商標権侵害行為をGoogleは助長するべきではないとしている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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