アメリカのサブプライム問題が発端となり、経済の不安定な状態が続いている。そんな中、ネットユーザーは投資についてどのように考えているのだろうか。20代から40代の男女364名に調査を実施、回答を集計した。
現在の貯蓄額を聞くと、「貯蓄はまったくない」とした人が21.7%で最も多く、「30万円未満(14.3%)」「100万円以上200万円未満(13.7%)」と続いた。
元本割のリスクがあるが預貯金よりもリターンが大きい投資・運用をしているのは全体の21.4%。投資を行っているのは男性(28.8%)と30代(26.9%)が多く、4人に1人以上の割合となった。
貯蓄額別にみると、投資比率は貯蓄100万円未満では数パーセントと少なく、最も投資・運用をしているのは「300万円以上400万円未満(16.7%)」だった。しかしそれに続くのは「200万円以上300万円未満(15.4%)」「100万円以上200万円未満(10.3%)」で、貯蓄額が多いほど投資率は上がる傾向にあるが、400万円を超えると貯蓄額が増えても投資率は上がらないことがわかった。
投資・運用を行っている人にその内容を自由回答で聞いたところ、「株式投資」「FX」「投資信託」「外貨預金」が多く、「社債」「MMF」との回答も。投資額は「100万円以上300万円未満(35.9%)」「50万円以上100万円未満(16.7%)」が多数だった。
また、投資額別にその内容をみると、10万円未満は「投資信託」、10万円以上30万円未満は「外貨預金」、50万円以上300万円未満では「投資信託」と「株式投資」がそれぞれ複数いたが、投資額が上がるほど「株式投資」の比率が増えていった。そして300万円以上を運用している人では「株式投資」を行っている割合が他と比べて高かった。
一方、投資をしていない人にいくら余裕資金があれば投資・運用を行うかを尋ねると、1位は「700万円以上(7.7%)」だったが、2位に「100万円以上300万円未満(6.6%)」と「10万円未満(6.6%)」が並んだ。よほどの資金がないと投資・運用をしない慎重派と、少しの資金でも動かしたい積極派が分かれたようだ。
しかし、1番多かったのは余裕資金があっても「投資はしたくない」で、全体の65.0%を占めた。男女別にみると投資・運用に積極的なのは男性で、40.4%の人が余裕資金があれば投資を行うと回答。
余裕資金があれば投資・運用を行うとした人にどんな投資をしてみたいかを自由回答で聞いてみると、株式投資や投資信託の長期保有など、ローリスク・ローリターンで変動のゆるやかなものを望んでいるようだった。
また、投資をしたくない人にその理由を問うと「投資商品について知識がないから(35.5%)」が最も多く、女性では41.2%を占めた。男性の1番の理由は「現状に満足しているわけではないが面倒だから(34.5%)」で、これは女性でも3位に入った。一概に投資をしたくない人イコール「投資嫌い」とは言えなそうだ。
自分で興味を持って調べたことがある投資商品はあるかをすべての回答者に尋ねると20.3%が「ある」と回答。調べたものは「FX」「投資信託」「株式投資」「外貨預金」などで、比較的「FX」を調べた人が多めだった(自由回答)。貯蓄額別にみると、調べたことがない人では「貯蓄がまったくない(25.5%)」が最多。「30万円未満(15.5%)」がそれに続いた。
経済が不安定な中でも約5人に1人が投資を行っており、投資を行っていない人も現状に満足しているわけではなく、興味はあることが明らかになった。ある程度の余裕資金と知識さえあれば投資をしてみたいと思う人は少なくないようだ。
調査はブロガー向け情報サイト「ブロッチ」などネットマーケティングを展開する株式会社アイシェアが、同社の提供するサービス会員をパネラーとして行った。
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