スパムは迷惑で時として法に触れるような不正を働くだけでなく、カーボンフットプリントにも影響を及ぼしている。
世界中の人々がスパムを削除したり、ジャンクとして誤って認識された正規の電子メールを探すような単純な行動だけで、米国240万世帯と同量のエネルギーを年間で消費し、20億ガロン(約75億7000万リットル)のガソリンを使用する310万台の乗用車と同量の温室効果ガスを排出する。
上記の説明は、セキュリティベンダーのMcAfeeの依頼に基づき気候変動対策のコンサルタント会社ICF Internationalがまとめた報告書「The Carbon Footprint of Email Spam Report」によるものである。
スパムメッセージで排出される温室効果ガスの量をみると、メール1通あたり二酸化炭素が平均0.3gとなっている。これは3フィート(約91cm)運転するのと同じくらいの排出量である。これに世界中に送られる62兆通のスパム電子メールを掛け算すると、地球を160万周するのと同じことになる。
同報告書から、スパムメッセージに関連したエネルギー消費の80%がスパムを整理しなければならない人間の手によるものであることが判明した。スパムのフィルタリングはエネルギー消費量の16%を占めるだけで、1年あたり1300万台の車を運転しなかった場合と同量の電力を節約する。
同報告書は、スパムフィルターが全世界で利用された場合、節約されるエネルギーは230万台の車を運転しない場合と同等であろうと述べる。
大規模なスパムホスティングプロバイダーのMcColoが2008年11月に閉鎖された時、全世界のスパム量は1晩で70%減少した。これは220万台の車を運転しないのと同じ量であった。残念なことに、スパム送信者がスパムを制御するサーバをホストする別の場所を見つけたため、スパム量は回復している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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