1月1日から12月31日までの全所得を計算し申告した上で、その所得額に応じた税金を納める確定申告。手続きが煩雑で面倒といったイメージがあるが、確定申告が必要な場合、還付申告に該当するケースなどはどのくらい知られているのだろうか。また、「e-Tax(国税電子申告・納税システム)」の利用状況など、20代から40代を中心とするネットユーザー男女456名の回答を集計した。
「給与の年間収入額が2000万円を超える場合」や「退職した場合」など、確定申告が必要になる可能性がある19項目を提示し、その中で知っている項目があるかを聞いたところ、全体の76.5%が「ある」と回答。認知度は20代64.2%、30代72.0%、40代85.4%と年代差が見られた。
知っている内容で最も認知度が高かったのは「医療費が年間10万円以上かかった場合(薬局での薬購入・タクシー代など交通費含む)」で全体の71.6%。「住宅を購入した場合(53.0%)」「保険料の年末調整を忘れた場合(48.4%)」がそれに続いた。
年代別に見ると30代と40代の順位にそれほど違いはなかったが、20代では1位「パート・アルバイトで税金を納めすぎた場合(55.9%)」、2位「医療費が年間10万円以上かかった場合(50.0%)」、3位「給与の年間収入金額が2,000万円を超える場合(47.1%)」となり、全体では37.0%の認知度だった「副業・投資などの収入が年間合計20万円以上の場合(1か所から給与を受けている人)」も44.1%と高い数値となった。
自身で確定申告を行ったことがあるのは全体の51.3%。年代があがるほど数値は高くなり、40代(66.0%)では20代(20.8%)の3倍以上にのぼった。また、28.1%の人が申告後に「あれも申告すればよかった!」と思ったことがあり、20代では58.3%と半数以上が後から「あれも!」と思い出したことがあるようだ。
インターネットで確定申告手続きが行える「e-Tax」を利用したことがあるのは14.9%だが、e-Taxを知らなかったのはわずか10.0%で、認知度は90%を占めることがわかった。e-Taxを利用したことがない人で今後「利用してみたい」としたのは19.3%。「興味はあるので検討してもいい」は53.3%で、「利用したくない(27.4%)」との意見は少数だった。
利用したくない理由は、「電子署名が面倒」や「カード読み取り装置などを購入しなければならないので面倒」など、事前手続きの煩雑さを挙げる人が多かったが、セキュリティへ不安を持っている回答も複数みられた。一方、e-Tax利用経験者の97.3%がまた利用してもいいと回答。始めの準備は手間がかかるが、利用経験者には好評のようだ。
確定申告をすれば税金が戻ってきたのに、申告しなかった経験の有無について聞いてみると、19.1%が「項目にあてはまっているのを知らなくてできなかったことがある」と回答。会社員でも確定申告により還付金が受けられる場合が多数あるので、改めて調べてみるのもよいかもしれない。
関連リンク:国税庁
調査はブロガー向け情報サイト「ブロッチ」などネットマーケティングを展開する株式会社アイシェアが、同社の提供するサービス会員をパネラーとして行った。
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