「Google Book Search」の活動を巡って争われていた訴訟は、Googleが著作者と出版社に1億2500万ドルを支払うことで和解した。米国時間10月28日、米作家協会(Authors Guild)と米国出版社協会(AAP)が発表した。
また、作品へのオンラインアクセスに対して、著作者と出版社に補償金が支払われる。
全米作家協会エグゼクティブディレクターのPaul Aiken氏は、この和解を「米国出版史上、最大の出版契約」と表現する。
Googleはニューヨーク公立図書館、スタンフォード大学付属図書館、ハーバード大学付属図書館など主だった図書館の蔵書をデジタル化し、その本文を広告付きのページ上で検索できるようにしようとしている。これに対して、8000人を超える作家が加盟する全米作家協会は、同社のデジタル化活動は「大規模な」著作権侵害だとして2005年9月に同社を訴えた。また、大手出版社5社もAAPを代表して訴訟を起こした。
和解により、同社は著作者と出版社に1億2500万ドルを支払うほか、同社のライブラリにある著作権で保護された作品へのアクセスを販売する責任も負い、それによって得られる収益のほとんどを著作者と出版社に提供する。
現行のGoogle Book Searchで見られるのは書籍のごく一部分だけだが、今回の和解により、Googleは著作権で保護されているものの絶版になった書籍をオンラインで検索できるようにすることができる。これにより、同社経営企画担当シニアバイスプレジデント兼最高法務責任者(Chief Legal Officer:CLO)David Drummond氏によると、利用者は書籍の最大20%を見てから購入するかどうかを決めることができるようになるという。
また、Aiken氏によると、米国内のすべての公共図書館は同社のデジタル化コレクションへのオンラインポータルを無償で利用でき、利用者はページごとに課金される形で、無制限にページを印刷できるようになるという。大学向けの定期サービスも提供される。Drummond氏によると、米国以外からのアクセスに対しては従来どおりだという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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