数十年後までには、宇宙船、衛星、惑星に設置されたセンサーがお互いに情報を送ったり地球に送信したりするための共通通信プロトコル群が確立され、惑星間ウェブが実現しているだろう。インターネットの技術的先駆者の1人であるVint Cerf氏は米国時間10月24日、インターネットの将来についてこのように語った。そうしたデータを収集整理するための検索エンジンは、もちろん、Googleだ。
Cerf氏は、カリフォルニア州マウンテンビューで開催されたGoogle Analyst Dayにおいて、「惑星間バックボーンができるのは20年後か、30年後か、40年後か。いずれにしろ、宇宙からはデータが送られてくる。その収集整理についても、Googleは現在と同様に貢献できるだろう」と述べた。
同氏がGoogleに加わったのは2005年9月。インターネットの伝道師としてだ。しかし、それ以前もそれ以後も、同氏は米航空宇宙局(NASA)のジェット推進研究所のために深宇宙用通信標準の作成に取り組んでいる。
一方、Googleは、同氏を招いて以来、宇宙関連プロジェクトに力を注いできた。NASAのエイムス研究センターと提携し、NASAが持つ月や火星のデータをオンラインで利用可能にするなど、さまざまな開発プログラムに取り組んでいる。この9月には、月面を動き回って動画、画像、データを地球に送る民間ロボット探査機のコンテストGoogle Lunar X Prizeに3000万ドルを拠出した。
同氏は、今後太陽系内で民間または国家資金による活動が行われるにつれ、その積み重ねとして惑星間バックボーンが形成されていくだろうと述べた。その基礎となるアーキテクチャを構築できる人がいるとすれば、インターネットの通信プロトコルを共同設計した同氏をおいてほかにはいまい。CNET News.comが以前インタビューした際、同氏は惑星間ウェブについてもう少し具体的に次のように説明している。
「太陽系内の惑星間探査では、ほとんどの通信システムは宇宙船に装備されたセンサープラットフォームに厳密に合わせる形で設計されるだろう。したがって、宇宙船間では通信できない可能性がある。だから、多様なあらゆる宇宙船のリソースから構成される惑星間バックボーンのようなものを大きくしていくことが、今後のビジョンとなる」
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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