ブログ、SNS、RSS、動画配信…Web 2.0時代と呼ばれる昨今、新しい技術が続々とインターネットマーケティングの世界に登場している。
我々コンサルタントが提唱している「効果的なウェブ解析の5ステップ」のうち、5つ目のステップに“Innovate(革新する)”がある。
これは何かと言うと、インターネットマーケッターは、新しい技術の中から自社のビジネスに合ったものを積極的に取り入れることに挑戦することにより、収益拡大・コスト削減などビジネスに多大なインパクトをもたらすことができるというものだ。
ただし、ここで勘違いしていただきたくないのが、インターネットマーケッターは新しい技術が出るたびに単純に飛びつけば良いというのではなく、コスト・収益性などそれに伴う“リスク”を最小限に抑える必要があるということだ。すなわち、新しい技術導入には、都度その効果測定が重要になってくるのである。
そこで今回は、Web 2.0と呼ばれる技術の効果測定について、お話をしたいと思う。
Web 2.0ツールともなると、ログサーバーに残るデータだけでは分析できないものも出てくる。そこで、ここでは「タグ型」と呼ばれるウェブサイトにJavascriptを埋め込んで測定するウェブ解析手法での測定を前提に下記2つの効果測定方法についてお話したいと思う。
まず、「ブログ」の効果測定を行う際には、そのブログが「ビジネスブログ(企業担当者やメディアの記者などが書くブログ)」なのか、「ユーザー参加型ブログ」なのかによって、ビジネスゴールが異なってくる。
ビジネスブログの場合、SEOによる流入を増やす事が目的のひとつとなるが、誘導した訪問者がブログを読むだけに完結させることがゴールではない。ブログは訪問者のコンタクトポイントのひとつであり、この流入元がウェブサイトで設定したゴール、例えば資料請求や商品購入などにどれだけ貢献したかを測定する必要がある。
それでは、効果指標によりどのようにブログの最適化を行うことができるのか。ひとつに、ブログの「トピック」や「タイトルのキーワード」別の最適化がある。これは、ブログの投稿した記事ごとにコンバージョンを測定し、コンバージョンの高かった投稿のトピックやタイトルに使われたキーワードを特定する。そして、これらの効果的なトピックやキーワードを戦略的にブログの投稿に取り入れていくことにより、ブログからの流入の質を高めていくという方法だ。
一方、ユーザー参加型ブログの場合は、ユーザーブログへの広告掲載による広告収入が目的の場合やユーザーの商品/サービスレビューなどによる口コミ効果を目的としている場合が多いが、いずれもブログ更新頻度によるページビューの向上や、新規のブログ参加者向上、またお気に入りなどによる読者の増大などが、ビジネスゴールになってくる。これらのビジネスゴールに基づいたKPIを設定し、それらの指標を見ながらユーザーへの利用促進プロモーションなどを策定していくことが、ユーザー参加型ブログの最適化方法のひとつとなる。
ブログ効果測定の代表的なKPI
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