プレスリリース配信サービスを運営するPR TIMESは7月2日、ウェブページに1行のコードを埋め込むことで、顧客などからの問い合わせ用チャット欄を設置できるツール「Tayori(タヨリ)」を提供開始した。主にスマートフォン向けページでの利用を想定しているが、PC向けページでも利用できる。それぞれ利用条件が異なる無料プランと3つの有料プランがある。
コードを埋め込んだページには小さな丸いアイコンが表示される。ページを訪れた人がこれをタップすると、メッセージングアプリ風のチャット画面が立ち上がり、サイト運営者とテキストでコミュニケーションを図れるようになる。アイコンタップ後の画面に、よくある質問とその回答(FAQ)を表示させておくことも可能だ。なお、通信はSSLで暗号化されるという。
BtoB企業向けに、チャットよりもビジネスに適した形式として「問い合わせフォーム」も用意した。基本7テンプレートのほか、テンプレートを組み合わせて独自フォームを作れるようにしている。
アイコンのマークや色は、ページの内容やデザイン、企業のブランドイメージにあわせて変更できる。マークは「カレンダー」「吹き出し」「チケット」など10種類以上。色はカラーパレットから自由に指定できる。
専用のダッシュボードページでは、問い合わせへの対応をタスク形式で管理できる。問い合わせの件数や時間帯などが可視化されるため、サポート体制の最適化を図るのに役立てられるという。
無料プランは、チャット欄を1つのページに設置し、1アカウントで利用できる。有料プランは、チャット欄の設置数、アカウント数、データの保存期間などの必要性に応じて、月額3700円/8000円/2万7000円(いずれも税別)から選べる。2万7000円のエンタープライズプランはすべての内容が無制限となる。
PR TIMES代表取締役の山口拓己氏は、Tayoriを単なるサポート業務支援ではなく、PR(Public Relations)支援の一環だと捉えているようだ。
「これまでPRと言いながら、企業の情報を生活者に一方的に伝える場合が多く、生活者との信頼関係の構築に至っていなかった。ニュースを見てSNSでシェアしたり、紹介されていた商品をすぐに買えたりする導線はすでにある。Tayoriはここに、企業と生活者が気軽にコミュニケーションを図れる導線を加えるもの。今後、ニュースの枠を超えたPRを仕掛けていく第一弾としてリリースした」(同氏)。
企業だけでなくブロガーによる利用も見込むが、目標導入数は明かさなかった。8月にはWordPress用のプラグインを提供する予定だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
企業や自治体、教育機関で再び注目を集める
身近なメタバース活用を実現する