ウェブ解析「SiteCatalyst」などのオンラインマーケティングサービスを提供するOmnitureが米国ソルトレイクシティで大規模イベント「Omniture Summit 2010」を開催した。
今回はOmnitureがAdobe Systemsに買収されてから初めてのサミット。基調講演にはAdobeの社長兼CEO、Shantanu Narayen氏とOmniture共同創業者で現在はAdobeのOmnitureビジネスユニット担当のシニア バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーを務めるJosh James氏が揃って登壇した。
イベントの合間、Josh James氏にAdobeとの統合やソーシャルメディアへの取り組みについて聞いた。
我々は今回の統合について、AdobeとOmnitureの両方のお客様の経験を統一し、一貫したものにし、よりシンプルなものにする良い機会だと捉えております。
オンライン広告においては効果の追跡と分析が非常に重要です。AdobeとOmnitureが組めば、たとえばFlashで作ったコンテンツも簡単にトラックできるようになるでしょう。今後2、3年の間に新製品や新バージョンなどで可能になるはずです。いま課題となっているのはFlashやビデオ、アプリケーションをどのように計測するかです。
もう1つ課題として挙げられるのがモバイルです。日本では楽天をはじめ数百社以上のお客様にOmnitureのサービスを使っていただいて、米国を除けば世界で2番目に大きい市場です。そしてモバイルが非常に重要視されています。
私は先日、NTTドコモの山田隆持社長やソフトバンクの孫正義社長にお会いしてお話しましたが、みなさん、Adobe製品を使ってマーケティングを実施している。モバイルを使ったマーケティング施策から実際にお金を生み出せるように支援していきたいです。
我々はビデオ、Flash、モバイルのチャネルを最適化し、お客様のマーケティングのワークフローを包括的に支援するソリューションを提供できます。
CMOの役割はマーケティング施策の結果を数値化することだと思っています。たとえば検索エンジンマーケティングを実施した際には、結果を計測したり、効果測定の指標を決めたり、ランディングページをテストしたりします。
イベント中に私は、そういう業務を担当している人たち数十人にお会いしましたが、みなさん「オムニチュアが私のキャリアを作ってくれました」というお話をしてくれました。こうした方々はいままさにCMOの右腕として働いており、将来はCMOに出世される可能性もあるでしょう。CMOから社長になる例もあります。
繰り返しになりますが、CMOはマーケティングの結果を数値化することが非常に重要な業務です。それをもって財務の責任者であるCFOや、会社のトップであるCEOを説得するわけです。たとえば「これくらいの予算を与えてくれれば、私たちはこういったマーケティング施策を展開し、お客様をハッピーにできます」といったプレゼンができるようになります。
電通のような広告代理店を訪問し、たくさんの予算をつぎ込んでCMを打ちたいと持ちかけるのがCMOの仕事ではありません。広告の結果を数値化して示すというのが大事なんです。私がCMOの資質として重要だと考えているのは次の3つ。1つ目は「エンジニアの知識」、2つ目は「統計」、3つ目は「クリエイティビティ」です。
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