2003年、Stewart Butterfield氏は問題を抱えていた。彼のオンラインゲームベンチャー「Game Never Ending」の資金が底をついたのだ。解決策を求めたButterfield氏はテクノロジを応用して、「Flickr」という名前の写真共有サイトを立ち上げた。
大手インターネット会社であるYahooによる買収後も含む5年間、Flickrに従事したButterfield氏は最近、Yahooを離れ、原点に戻った(おそらく、Yahooにいれば数百万ドルの金を手に入れることができただろう)。
先週、オーストラリアのメルボルンで開催されたX|Media Labに出席するための移動中に行われたZDNet.com.auとのインタビューの中で、Butterfield氏は、ウェブ、Google、Microsoft、FlickrのYahooによる買収に関する彼の考えを語った。
もっと注目されてしかるべきなのに、あまり注目されていないプロジェクトに「(Flickr)Commons Project」があります。確か、プロジェクトには5つの組織が参加しています。うち、スミソニアン協会と米国議会図書館はどちらも米国の巨大組織です。さらに、ツールーズ美術館と、イギリス、ニューヨークの大きな美術館も参加しています。
いずれも、パブリックドメインのフォトアーカイブをインターネットで公開しています。これらはすべての人々のものですが、ワシントンDC、ツールーズ、ロンドンなど、保管されている場所に行かなければ、本当に見ることはできません。
彼らは非常にWeb 2.0らしい方法でFlickrを使い、たとえ1920年のレーシングカーといったテーマに関する専門知識がずっと豊富だとしても、少数の研究者、保管人ではなし得ない詳細な説明を加えています。
しかし、あるテーマに関して数十万人の人が集まれば、誰もがちょっとした専門知識を持っており、写真にタグを付けてくれます。写真に収まっている男性、ネクタイ、物といった基本的なことも加えられます。
確かに、自分で会社を経営するのと比較すれば、たいへんでした。しかし、実際、私たちにはたくさんの自由がありました。多くの問題は最初の2年間に起きていたと思います。当時、私たちは物事を進めるために必要なリソースの確保について、多くの問題を抱えていました。私たちは成功を収めると同時に、頑固に自主性を維持してきました。
経営は本当にたいへんでした。Flickrを立ち上げるアイデアは、2003年初めにGame Never Endingから生まれました。2002年、私たちはゲーム制作の会社を始めました。試作品を作り、数千人にテストしてもらいました。
その後、2003年半ばに問題が発生しました。当時は、特に個人向けのインターネットサービスに対する投資が厳しい時期でした。誰も投資したがりませんでした。ベンチャーキャピタルも投資せず、エンジェル(インベスター)も投資しませんでした。
資金が底をつき、給料が出たのは子供を抱える社員1人だけでした。技術的に見てかなり集中的なプロジェクトであるゲームを完成させる見込みはないとわかっていました。
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