1000万ユーザー規模のサービスを京都から--はてな近藤氏が目指すもの - (page 3)

鳴海淳義(編集部)2008年04月28日 17時27分

 実用性については、なるべく普遍的な問題をいかに見つけるかが重要だと思うんです。例えば、メールという仕組みはたくさんの人に使われていますよね。インターネットのプロトコルができたときには、メールがそんな基本サービスになるかどうかは未知だったわけです。でも実際はそれが基盤になった。

 あるいはウェブのサービスですと、やっぱり検索ですね。検索が基本サービスになった。でも、それは「発見された」という感じがするんです。最初は誰もまったくわからなかった。ポータルサイトみたいなものが来るかと思ったら、検索が飛び抜けて重要だった--という事実は発見であるわけですよね。

 だから、こじんまりとしたおもしろさではなく、普遍的な実用性が大事だと思うんです。そういうものをきちんと見つけて、そこにぼくたちが得意とするような味付けや、いままで培ってきた経験があるからこそ付け加えられるおもしろさがあると思うので、そこをうまく混ぜて、なるべくたくさんの人の問題を解決しながら、かつ使って楽しめるようなものを作らなければいけないと思います。

--第二の検索みたいなものを見つけようという気持ちですね。

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 それが理想ですね。かつ検索だけというよりも、さっきもコミュニティと言いましたけど、やっぱりそれを一緒に使っているインターネットの向こう側の人間も感じられて、その人たちがいるおかげで楽しめるということ。そこは確かにはてなに一貫していると思うんですよ。

 完全にツールとして、ただ自分1人で使っているものよりは、やっぱりそこに人がいるからこそ、さらにおもしろくなるという味付けの部分があると思うので、そういった要素をうまく組み合わせたものができるといいですね。

1000万ユーザー規模のサービスを

--はてなは2008年、どういったことを目標としていますか。

 既存サービス、特に重点サービスであるダイアリーとブックマークのさらなる拡充、それと新規サービスの立ち上げですね。

 あと京都移転というのもあって人数が減ってしまったので、ここでまた学生のアルバイトさんも含めて、人材をもう一度拡充していきたいなと思っています。そのためにオフィスも少し広めに取ったので、京都を基盤にものづくりを支えるチームをきちんと作っていきたいです。

--いまさらですが、はてなの会社としてのミッションて何ですか。

 ミッションですか(笑)。ちゃんと決めてくださいって、よく言われます。これですって1つ示せるものはないんですけど、いま言ってるのは、「自分たちの手で新しいものを作って、世の中の生活を変えよう」ということです。もう少し具体的にいうと、いまはとにかく、1000万人のユーザーを集めるような規模のサービスを作ろうと、数字としては掲げています。

 ミクシィさんは1000万ユーザーを超えています。すぐ隣にいて、しかもmixiがない時代からよく知っていた彼らがそういった規模まできちんとやり遂げているのを横で見ていると、もちろん自分たちでもできるって思いたいですし、数字的にはその規模を考えていますね。

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