中産階級ミュージシャンを作るにはどうしたらいいか?これが、Pandoraの創設者であるTim Westergren氏が考えていることだ。
100回のタウンミーティングと2007年のAARPカンファレンスでのいくつかのセッションの合間に、Westergren氏はPandoraと一般のミュージシャンのためにインターネットラジオリスナーに対しキャンペーンを行ってきている。
Pandoraは曲の音楽的遺伝子を比較するツールであるMusic Genome Projectを使い、個人化(パーソナライズ)されたラジオステーションを作っている。どんな曲が好きかを伝えると、Pandoraはそのアーティストの曲だけではなく、似た音楽的な要素を持った他の曲を演奏する。音楽には大手レコード会社からのものもインディーズアーティストのものもあり、リスナーはより多くの選択肢と音楽に関する知識を得られるようになっている。
全米レコード協会などの組織との著作権使用料に関する論争の行き詰まりは広く知られるところだ。しかし、それにもかかわわらず、インターネットラジオは実際にポップスのスーパースターと低所得ミュージシャンの間のギャップを埋めつつあるとWestergren氏(Pandoraの最高戦略責任者でもある)は語る。これがレコード会社に対する新しいコンサルタント業やサービスビジネスモデルさえ作り出すかも知れないという。
CNET News.comはこの新しいインターネットラジオのチャンピオンに対しインタビューを行い、著作権利用料に関する交渉に関する最新事情と音楽業界の三本脚のスツールの話を聞いた。
始めは単に友人や家族たちに試しに使ってもらいました。その後間もなく「友人や家族」が数週間で500人前後に増えました。これが、人々が興味を持ってくれるものが自分たちにはあるのだという最初のサインでした。
10月に公開しましたが、月に3ドルの有料サービスとして立ち上げました。サインアップしてから10時間は無料でPandoraを利用できたのですが、その後実際に登録した人はわずかでした。
その通りです。10時間使ったらログオフし、クッキーを削除してからログインし直し、われわれにそれがわからないようにプロファイルを書き直すのです。われわれが作ったものはよく使われていましたが、ユーザーたちはそれにお金を払いたいとは思わなかったのです。このため、われわれは2005年11月に無料サービスに移行し、その後25万人がPandoraに来ました。
1日です。開始後1日で、その数に達したと思います。最初の1週間は、1日につき5万から6万のリスナーが増えました。それが数週間続き、少し下がってから、その後着実に増加しています。
作曲家の仕事は、自分以外の人の音楽の好みを知ること、監督の音楽の好みに合わせることです。わたしはこれを音楽のマイヤー・ブリッグステストと呼んでいます。彼らが好きなものに狙いを合わせて、彼らのフィードバックを音楽的な情報に翻訳していき、新しい曲を作曲するのです。したがって、遺伝子はそのプロセスで生まれています。
ツールへのアクセスをライセンスし、さまざまなウェブサイトで曲の推薦機能を使ってもらうようにしようとしていました。「この曲が好きなら、この曲も好きでしょう」というような形です。さらに、オンラインの音楽小売サイトを作ることを少しだけ考えていたのですが、その間違いを犯すだけの資金を調達することはできませんでした。
はい。2000年3月のことです。2004年3月には800万ドルを、05年には1200万ドルを調達し、今年は次のラウンドを行いましたが、この数字はまだ公開していません。
現在は毎月それなりの資金を失っている状態です。しかし、これはわかっていたことです。
最初の計画は、単に音楽を探しに行くことでした。バンに乗り込んでひたすら運転するのです。
そうです。わたしは実際にバンを1台持っていました。トランクを後ろに積み込んで、旅先でそれをCDで一杯にするのです。文字通りCDを集めて、Pandoraに送っていました。これが始まりです。2006年の確か3月に、テキサス州オースティンの音楽カンファレンスSouth by Southwestに参加したときです。
最初の回は、2週間をかけました。最初はもう少し長く行く予定だったのですが・・・長い間ミーティングに参加し、ホテルの部屋に戻ると電子メールが400通来ていたりして・・・今では大体、1回につき4日間にしています。
最初の回の時には2人が参加し、続けて行くにしたがって人数が増えていきました。わたしは人々と実際に話せるフォーラム形式のようなものにしたいと思っており、タウンミーティングの形式を作りました。
音楽は本当にパーソナルで大事なもので、人々は音楽について話したいと思っています。彼らはタウンミーティングに来て、音楽について何か話したいと思っており、会社の創設者のわたしに対しても彼らが考えていることを喜んで話したいと考えているのです。
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