「フフフン♪」で音楽を探し当てるmidomi.comが狙う日本市場 - (page 2)

永井美智子(編集部)2007年03月20日 17時36分

――MARSはどのようにして生まれたのですか。

 実は、非常に面白いストーリーがあるんです。

 私はずっと、スタンフォード大学で博士号を取って、そこで研究した成果を元に起業したいと考えていました。そこで、スタンフォード大学の在学中に、技術担当バイスプレジデントのMajad Emamiと出会い、一緒に起業しようと話していました。

 2002年ごろ私はスタンフォード大学の補助教員として、学生に教えていました。そのとき、James HomとMike Grabowskiという学生がいて、声を使った音楽検索をやりたいという話をしていたんです。ただ、そのときはこれで終わり、それから2年間私は彼らと連絡を取ることもなく、自分の研究に没頭していました。そして、MARS技術をだいたい完成させ、何に使おうかと考えていたんです。

 そうしたらその翌日に、Jamesとばったり道端で出会ったんです。私はもう、これは運命だと思い、彼らと一緒に起業することにしました。Jamesは現在、製品担当バイスプレジデント兼最高財務責任者に、Mikeは最高技術責任者になっています。

――日本での展開は。

 日本はカラオケが生まれた国でもありますし、歌うことや音楽が生活に根付いた国ですから、非常に注目している市場です。midomi.comのサイトを日本語化することが必要でしょうし、ユーザーにこの技術が本当に使えると思ってもらえるような、適切なパートナーを探したいと思っています。今回の訪日で数社と会う予定ですし、次回日本に来るときにはぜひ良いお知らせをしたいですね。

――Melodisの将来ビジョンについて聞かせてください。

 ユーザーが使って楽しい、幸せだと思えるような、他にない価値を提供していきたいと思っています。まずはmidomi.comでいろいろなツールや機能を提供して、音楽を発見してもらえるようにしていきます。歌うことで音楽を発見することもあるでしょうし、逆にデータベースに新たに加わることで、他のユーザーから見つけてもらうこともあるでしょう。

 midomi mobileのように、通信事業者への技術提供が部分が直近では大きな収益になると思います。同時に、midomi.comも成長させることで、長期的にはユーザー向けの(楽曲販売などの)ビジネスが大きくなると考えています。

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