2005年11月22日の発売以降、米国ではXbox 360の品薄状態が続いている。在庫のある店には長蛇の列ができ、小競り合いが起きることもある。
流出した内部メモによると、米国の大手ゲーム小売店GameStopは、いまだに事前注文分を抱えており、注文が完全にはけるのは2月末になると見込みだという。しかも、それは早ければの話だ。
MicrosoftはXbox 360の供給に問題があることを認めたが、相変わらず、現在の不足の主な原因は、需要があまりにも多いことによるもので、新型ゲーム機の発売直後にはよくあることだと主張している。この主張を部分的に裏付けているのが、先日発表されたMicrosoftの決算報告だ。この報告によれば、発売からこれまでの間に、世界ではすでに150万台ものXboxが売れたという。これは相当な数だが、Microsoft自身の販売目標には達していない。同社は発売後90日間で、275万台から300万台のXboxを販売できると予想していたからだ。
とはいえ、こうした景気のいい話も、まだXbox 360の実物を拝めていないXboxファンには何の慰めにもならない。彼らの頭を占めているのは、「自分はいつ『HD時代』に仲間入りできるのか」「いつかはXbox 360を単体で手に入れられるのか」「『Halo 3』はいつ登場するのか」という疑問である。
CNET Networksが運営するGameSpotは先頃、Microsoftのエンターテイメント&デバイス事業部の最高財務責任者(CFO)に指名されたBryan Leeにインタビューを行った。Leeはこれまで、同社の7つの事業部門の1つであるホーム&エンターテインメント部門のCFOを務めていた。この気さくなCFOは、売上の話だけでなく、2006年に登場するXbox 360用のゲームソフト、Microsoftの携帯ゲーム機に関する噂、年内に発売される任天堂のRevolutionとSonyのPlayStation 3(PS3)に対する戦略についても快く語った。
--発売からこれまでの間に、150万台のXboxが出荷されたとか。
出荷ではなく、販売です。これは販売台数です。
--しかし、Microsoftの予想と比べると、手放しで評価できる結果ではないのでは。
はい、当初の四半期予想を上回ることはできませんでした。前にも申し上げた通り、この四半期(2006年度第2四半期)の数字は、正確な判断を下しにくいのです。発売後90日間の数字を使ったのはそのためです。
基本的には、予想通りの状況です。問題は、需要があまりにも多かったことです。あともう少し、生産台数を増やすことができればよかったのですが。
--MicrosoftはXbox 360の供給に問題があることを認めました。具体的には、何が原因なのですか。
まず、この種の先進的な製品は製造が難しいということがあります。しかし、品薄の最大の原因は、需要が桁外れに大きいことにあります。
--もちろん、それは承知しています。
なぜこのようなことをいうかというと、現在の状況を正しく理解していただきたいからです。もし、思い通りのものが作れなかったのなら、これほど多くの需要を生み出すことはできなかったでしょう。Xbox 360が発売されれば、需要が供給をはるかに上回ることは何年も前から分かっていました。需要と供給のギャップは、世界同時発売という戦略を打ち出したことによって、さらに広がりました。しかし、世界中のXboxユーザーの期待に応えるためには、そうするべきだと思いました。それが、株主の利益にもかなうことだと思いました。その気持ちは今も変わっていません。
このギャップを分析すると、需要は予想通りに膨大で、供給は想定よりやや少なかったということになります。現在の状況は、そのように捉えるべきです。量の面で、われわれはやや後れを取っていますが、それでもXbox本体とゲームソフト・周辺機器を合わせた売上は、15億ドルを超えると見込んでいます。これは家電製品の90日間の売上としては大変な数字です。しかし、先日発表した通り、当社はこの期間の販売台数予想を275万〜300万台から、250万台に引き下げました。当初の予想よりやや少ない数字です。あと数十万台を用意できなかったことが残念です。
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